<< 東京市場の動き >>
29日の東京市場は、112円後半で一進一退。前日安値レベルである112.60-70円ではドルも底堅い反面、113円台には届かず、上値も重かった。
ドル/円は112.85円レベルで寄り付いたのち、ドルは小じっかり。一時は期末の需給要因などもあり113円近くまでじり高となるも続かず、仲値(午前10時)前後から流れが変わると、一転してドルは下値を試す展開となった。
ただ、前日に記録した安値112.66円をしっかりとは抜け切れず、その後は低位での揉み合いに。112.65-80円といったレンジ取引を続け、16時時点では日中安値圏の112.65-70円で推移し、欧米時間を迎えてい
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、本日も「北朝鮮情勢」。AFP通信が「国連安保理、国際制裁措置により移送が禁じられている物資を輸送した疑いがあるとして、北船舶4隻に入港禁止措置」、米政府系放送局のラジオ自由アジアは「英財務省が国連安全保障理事会の新たな北朝鮮制裁決議に基づき、北朝鮮の16個人と1団体を金融制裁対象に追加した」と報じていた。また、韓国発のニュースとして、「朝鮮人民軍最高幹部の側近が韓国に逃れた」との報道も別に観測されていたという。
具体的な価格変動には繋がっていなかったが、上記したような北朝鮮に対する相次ぐ制裁を不服とし、再びミサイル発射など反発の動きに出ることへの警戒感も聞かれていた感を否めない。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日、過去1週間ほど推移していたボックスの下限である113円レベルを下回ってきたものの、予想ほど値は走らず。昨日そして本日東京と112.60-70円でドルは下げ渋っており、むしろ底堅いイメージさえなくはない。まだ断定はできないが、過去1週間程度のボックスを30-40ポイントほど、下方向に拡大させたに過ぎない可能性もある。
そうでなくとも、過去1週間のボックスは下抜けたものの、大雑把にいって12月以降のレンジである112.00-113.75円には留まっているだけに、いましばらくのあいだ112円台を中心に、方向性の乏しい状況が続いても不思議はないかも知れない。
テクニカルに見た場合、日足は一目均衡表の先行帯の雲の上限(112.70円レベル)に絡む値動きとなっている。その攻防は当然要注意だが、同下限も112.15-20円とさほど遠くないレベルに位置しているだけに、チャート的には一連のレンジを下抜けした方が興味深い展開が見込まれよう。
なお、本日は12月の最終営業日ということで、月足の話をすると、今月の価格変動はわずか2.35円で、これは今年の月間変動幅として最小だ。もちろん、まだ決まったわけではないが、年間を通して動意の乏しかった2017年を象徴する動きのまま、今年が終わろうとしている・・・・・・。
一方、材料的に見た場合、とくに目立った米経済指標の発表や要人の講演などは予定されていない。そうした意味では、基本的に動きにくいとも考えられる。
また、為替は主要欧米市場がすべてオープンしているものの、英独の株式市場が短縮取引になるほか、米の債券市場も同じく短縮取引となり、クリスマスまではいかないまでも、為替市場も実質的に開店休業状態に陥るとの指摘が少なくない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.00-113.00円。ドル高・円安方向は、移動平均の25日線が位置する112.75-80円、一目均衡表の転換線が位置する113.00-05円などの攻防にまず注視。抜ければ、昨日高値の113.60-70円レベルがターゲットとなるだろう。
対するドル安・円高方向は、前述した一目均衡表の先行帯の雲の上限をめぐる攻防が注視されている。割り込むようだと、同下限が位置する112.10-15円、12月以降のボックスの下限に当たる112円レベルが視界内に。(了)
オーダー/ポジション状況
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