ドル円 レンジを下抜け、底堅いイメージも(12/14夕)

14日の東京市場は、狭いレンジ内で揉み合い。112円台後半、30ポイントにも満たないボックス相場で、依然として明確な方向性はうかがえなかった。

ドル円 レンジを下抜け、底堅いイメージも(12/14夕)

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場は、狭いレンジ内で揉み合い。112円台後半、30ポイントにも満たないボックス相場で、依然として明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円は112.50-55円で寄り付いたものの、上下ともに動きにくい。米FOMCを消化するなか、マーケットはジワリとクリスマスモードを強めつつあるようで、積極的な売買はほぼ手控えられていた。112.50-80円といった狭いレンジ内での上下動に終始したまま、16時時点では112.65-70円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「北朝鮮情勢」と「米政権運営不安」。前者については、日テレニュースが米ホワイトハウス高官の発言として「北との前提条件なし対話を否定」とし、ティラーソン米国務長官が12日に発した「前提条件なしで対話する用意がある」とのコメントを否定したと報じていた。
それに対し、後者は米ホワイトハウスが「マニゴールト米大統領補佐官、来年1月20日付で辞任」と発表、トランプ政権からどんどんと人が居なくなっていくことへの懸念が高まっており、ジワリとボディーブローのようにドル安要因として寄与し始めた感を否めない。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日のNY時間は想定外のタイミングでドル安が進行する展開となり、先週末から3日程度ドルの下値を支えてきた113円レベルをしっかりと割り込んできた。このまま、イケイケドンドンでドル安・円高が進むとも思われないが、目先の保ち合いを下放れてきたこともあり、リスクという点では下方向か。ドルの続落にも一応要注意。
ただし、先週末に米雇用統計、昨日のNY時間に米FOMCの結果が発表され、年内の主だった材料を消化するなか、クリスマスまで残り10日余りとなっている。このあと積極的な取引が徐々に見送られ、価格変動も乏しくなるなど、再びレンジ取引の様相を強める可能性も否定出来ないようだ。

テクニカルに見た場合、一時上抜けたと思えた一目均衡表の先行帯の雲の上限(本日は113.50-55円に位置)だったが、結果しっかりとは超えられず、雲の中央近くまで押し戻されている。
下方向については、まずは112円半ばに位置する移動平均の25日線がサポートとなりそうで、割り込んでも75日線や200日線をはじめ、テクニカルポイントは少なくない。そうした意味では底堅いイメージもなくはないだろう。

一方、材料的に見た場合、11月の小売売上高や12月の製造業PMIや同総合PMIなどの米経済指標が発表される予定となっている。それら指標でどこまで動くのか懐疑的な面もあるものの、昨日、FOMC前に発表された11月の米消費者物価を材料にドル安が進行しているだけに油断は禁物か。クリスマスモードで商いが薄くなってくるだけに、「薄商い=売れ模様」の相場付きにも、しっかりと注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.30-113.30円。ドル高・円安方向は、まず東京高値の112.80円レベル、そして113円前後などの攻防が注視されている。抜ければ、一目の雲の上限が位置する113.50-55円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、昨日NY安値の112.46円が最初のサポート。ただ、割り込んでも112円台はテクニカルポイントが多く、底堅いイメージか。(了)

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