ドル高再燃、ただ追随には注意も必要(12/4夕)

週明け4日の東京市場は、ドルが小じっかり。値幅そのものは30ポイント強で決して広くはなかったが、下方向にギャップを空けて寄り付き、

ドル高再燃、ただ追随には注意も必要(12/4夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け4日の東京市場は、ドルが小じっかり。値幅そのものは30ポイント強で決して広くはなかったが、下方向にギャップを空けて寄り付き、それを埋めることなく、ドルは高値圏での推移に終始している。

先週末に112.10円台でNYを大引けたドル/円は、112.65-70円とギャップアップして取引を開始した。これには、先週末に「米議会上院において税制改革法案を可決した」ことが好感されていたようだ。
その後も112円後半でドルは底堅い。反面で、上値も重く結局113円には一度も届かなかったものの、ドルは高値圏で一進一退。16時時点では、112.85-90円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、先週末からの流れを継いだ「北朝鮮情勢」と「ロシアゲート事件をめぐる動き」。前者は、4日からの米韓空軍演習が開始されることもあり、北朝鮮の反発が警戒されていたほか、後者についてはABCニュースが米民主党議員による発言として「ロシア疑惑でトランプ大統領に司法妨害の疑い」と報じ、一部で話題となっていたという。
また、それ以外で安倍首相による「日銀が物価目標実現に努力すること期待」、黒田日銀総裁からは「現在の長短金利操作は適切」との発言も報じられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

早朝に報じた「週報」でレポートしたように、先週末のNY時間、ロシアゲート事件の進展、具体的にはABCニュースが報じた「虚偽供述を認めたフリン前大統領補佐官が、トランプ氏自身が大統領就任前にロシア側と接触するよう指示したと証言する意向を持っている」−−を受けて、ドル高基調が一気に萎んだものの、週をまたいで早くもそれが復活した感を否めない。テクニカルにも、先週末のNYクローズでは上回れなかった幾つかの抵抗をしっかりと超えており、続伸が期待される足形だ。
ただ、足もとのドル買い要因となっている、「米下院に続く、上院における税制改革案可決」とのニュースだが、今後両院で意見の一本化が必須。それがかなり難航する可能性も取り沙汰されている。個人的には強気になり過ぎるのもいかがなものか、という気がしないでもない。

テクニカルに見た場合、先週末には抜けなかった112.80円レベル(11月高値114.74円を起点とした下げ幅の半値戻し)を超えたレベルで推移しており、フィボナッチの観点のみならず、さらなる高値トライが期待できそうだ。ちなみに、一目均衡表の雲の上限が本日113.10-15円に位置することから、まずは同レベルがターゲットか。また、前記したフィボナッチの61.8%戻しは113.25円レベルとなる。
しかし、若干気になるのは下値112.15-65円レベルに空けたまま、いまだ埋め切れていないギャップの存在。経験則的にも、「いつかは埋める」ものだけに、調整の動きにも一応注意しておきたい。

一方、材料的に見た場合、10月の製造業受注指数や同耐久財受注確報などの米経済指標が発表される予定となっており、まずはそれらが注目されている。
また、米韓演習が始まったことを受けた「北朝鮮情勢」や、「ロシアゲート事件をめぐる動き」などにも引き続き要注意。足もとはドル高一辺倒といってよい流れだけに、報道などによっては、再び冷や水を浴びせられるような展開にならないとも限らない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.30-113.50円。ドル高・円安方向は、一目均衡表の雲の上限やフィボナッチのポイントが位置する113.10-25円の攻防にまずは注視。抜ければ、113円後半から114円円レベルが次のターゲットに。
対するドル安・円高方向は、下方向に空けたギャップ、ザックリ言って112.15-65円に空けているギャップ攻防が注視されている。しっかりと埋めきれば、再び111円台突入の目も見えそうだ。(了)

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