売り材料少なくない、ドルの下値余地広がる(11/17夕)

17日の東京市場は、ドル安・円高。一時112.40円レベルまで値を下げ、直近安値を大きく更新してきた。

売り材料少なくない、ドルの下値余地広がる(11/17夕)

<< 東京市場の動き >>

17日の東京市場は、ドル安・円高。一時112.40円レベルまで値を下げ、直近安値を大きく更新してきた。

ドル/円は113.00-05円で寄り付いたのち、しばらくはドルが小じっかり。113円台で底堅い値動きとなったが、一旦割り込むとなし崩し的に112.40円レベルまで、日中安値を記録するまで一気呵成のドル安・円高が進行している。
ただ、さすがにそのレベルでは下げ止まるも上値は重く、今度は112円半ばを中心とした揉み合いに。16時時点では112.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、前日ようやく続落記録が途絶えた日経平均株価は、本日続伸でスタート。一時400円高を記録したものの、徐々に上げ幅を縮小。終わってみれば前日比45円高に留まった。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、米国ファクター。そのひとつとして、サンフランシスコ連銀総裁から「18年末までの計4回の米利上げは妥当な推測」との発言が聞かれていたほか、WSJ紙は「ロシア疑惑捜査、トランプ陣営幹部に関連文書の提出命令」と報じ、こちらもマーケットで物議を醸していたという。
それとは別に、東芝が「パソコン事業売却の方針を固めた事実はない」と否定したとの報道や、米研究所による「北朝鮮の弾道ミサイル積載潜水艦プログラムが進展」との発表も観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

「米税制改革の審議難航」観測や「ロシア・ゲート疑惑の捜査拡大」問題、日本株の弱さもあり「米株の調整局面入り」懸念−−など、足もとはドル売り材料に暇がない。
そうした各種材料に加え、米感謝祭前というカレンダー的な要因もあり、ドル/円は断続的にポジションの巻き戻しが観測される展開となっている。11月高値の114.74円を起点に2円強の下押しが入っているものの、ポジション的にはまだドルロング。さらなる調整の動きには注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、これまで形成していたレンジの下限である113円レベルをしっかり下回ってきており、短期的な流れは変わった感を否めない。
なお、本日は週末ということもあり、注視されているのは週足・一目均衡表の先行帯の雲の上限をめぐる攻防だ。雲の上限は今週、112.30-35円に位置しているだけでなく、近いレベルには移動平均の52週線もある。ザラ場ベースはもちろん、NYクローズでも維持することが出来るか否かが注視されているようだ。

一方、材料的に見た場合、10月の住宅着工件数など幾つかの米経済指標の発表が予定されており、それらは当然要注意。ただ、指標発表のほか、通貨当局者を中心とした講演などを含めて、基本的に材料は乏しい。
そうしたなか、前述したような米株の動静や米税制改革の行方、ロシア・ゲートをめぐる問題の進展状況などが、為替市場の動意のカギを握っている気がしないでもない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.90-113.10円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の113.10円レベルが最初の抵抗。抜ければ113.30-35円や113.92円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、週足・一目均衡表の先行帯の雲の上限などが位置する112.30-40円の攻防に注目。ドルの下値リスクが高まっている感もあるが、強いサポートだけに容易には抜けていかないとの指摘も聞かれていた。とは言え、割り込んだ場合には111.90円が次の下値メドとなりそうだ。(了)

オーダー/ポジション状況

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