ドルは復調傾向、ただ株価次第の面も(11/16夕)

16日の東京市場は、113円挟みの保ち合い。ただ、形成レンジは狭く、また前日のNYで記録したドル安値112.47円を割り込む展開は見送られている。

ドルは復調傾向、ただ株価次第の面も(11/16夕)

<< 東京市場の動き >>

16日の東京市場は、113円挟みの保ち合い。ただ、形成レンジは狭く、また前日のNYで記録したドル安値112.47円を割り込む展開は見送られている。

ドル/円は112.85-90円で寄り付いたものの、積極的な動意は乏しい。前日まで6日続落の展開をたどっていた日経平均株価が7日ぶりに反発、前日比322円高で大引けたことなどもあり、為替市場も若干のドル高・円安となるも、上値は113.10円レベルまでと頭が重い。その後は113円挟みの揉み合いとなり、16時時点では113.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、幾つかの要人発言。たとえば、トランプ米大統領がツィッターに「下院であす重要な採決が実施さる。減税に近づきつつある」と投稿したほか、訪米中の韓国与党代表から「米国は韓国の同意なく北朝鮮へ軍事行動すべきでない」、韓国企画財政相による「為替市場の極端な変動を注意深く監視」との発言などが報じられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

引き続き米株の動きが警戒されているという状況に変化はなし。日本株は本日大きく反発したものの、前日まで6日連続で下げていたことからすれば、「反発」という動きそのものはとくに驚くことではないのかもしれない。
それより、12月の決算期末を前にしたヘッジファンドの「45日ルール」などを考えると、手持ち資金積み上げのため、今後利の乗った米株の手仕舞いに動く可能性もある、と一部で取り沙汰されている。材料とは別の話、テクニカル要因で、株価が下げる危険性もないではないようだ。そして本当に米株安が進行すれば、ドル売りの要因となりかねない。

テクニカルに見た場合、形成していたレンジの下限である113円レベルをザラ場ベースだけでなく、昨日のNYクローズでも下回ってきた。大きな流れが変わったとは言えないものの、短期的にはドルにさらなる調整が入っても不思議はない。ちなみに、次の下値メドは112円前後で、その下111円台にはテクニカルサポートが数多く存在している。
ただ、そののち、本日の東京時間を見ていると、113円台に回帰する局面なども観測されており、昨日の下値トライは「ダマシ」の可能性も一部で指摘されていた。今後の動静については、しっかり見極めたいところだ。

一方、材料的に見た場合、11月のフィラデルフィア連銀景況指数や10月の鉱工業生産といった米経済指標の発表が予定されているうえ、メスター・クリーブランド連銀総裁を皮切りに、複数通貨当局者の講演などが実施される予定となっている。それらは当然要注意。ちなみに、後者と絡めて、来年度の米利上げについてポジティブな内容が示されればドルの下支え要因になる、との指摘も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.70-113.90円。ドル高・円安方向は、昨日に続き移動平均の25日線が位置する113.35-40円が最初の抵抗。抜ければ直近のドル高値である113.92円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、113円前後や112.70円レベルに弱いサポートがあるものの、強いテクニカルサポートとなると昨日安値の112.47円となる。ただ、基本的に112円台にテクニカルなフシ目は少ないことで、しっかり割り込むようだと下げが加速しても不思議はない。(了)

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