ユーロ上昇一服、次の方向感は定まらず
本日の東京市場でユーロドルは1.18をやや下回る水準で横ばい推移。
昨晩の海外市場では序盤は前営業日のユーロ急進の流れを受け上昇が継続、一時1.1861まで上昇して、ECB理事会後の下げの全戻しを達成しました。
しかしその後は行き過ぎ感や米消費者物価指数の上ブレなどから反落、東京時間は前日の同時間帯よりややユーロ安の1.1770-80レンジを中心とした動きとなりました。
もともと前回ECB理事会で、来年からの量的金融緩和縮小への道筋が引かれたものの、量的緩和の終了に関する言及が避けられていたり、満期分の債券の再投資が強調されたりと全体のトーンがハト派だったことを嫌気して始まったユーロ安相場だったことを考えれば、当時と比べてカタルーニャの危機的状況は回避されている点違いはあるにせよ、多少の、しかもドイツに限ったGDPの上ブレでの理事会前以上の水準の維持は、いくら相場に勢いがあるとはいえやや無理があったのだろうと考えられます。
これで相場が中期的に底打ちしたのか、それとも横ばいに映ったのかは、いまだ判断のつきかねるところです。すべてのテクニカルを無視しての上昇直後だけに、ここでテクニカルを論じても空しいだけだとは思われるものの、上昇の起点を一昨日16:00の1.1665と置いて昨晩高値1.1861からの半値戻しを1.1762とすれば現在の水準は、短期的には意外といいところまで下がってきている感じもします。
そもそも、ECB理事会以降はユーロ圏の材料が余り重要視されない状況下での一昨日のドイツのGDPはやはりただのトリガーだったとしか思えず、やはりここからは本日下院で可決される見込みの米税制改革法案が如何に迅速に中身のある形で上院案と摺り合わせできるかや、来年以降の道筋がよく見えていない米金融政策を占う上での米経済指標のアップデートなどがユーロドルの相場に重みを増してくるものと思われます。
先ほど19:00に発表されたユーロ圏の10月CPIコア部分の確報値は前年比+0.9%で速報値と変わらずでした。
今晩はこの後 22:30 米国新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業指数、輸入物価指数、23:15 鉱工業生産、設備稼働率、24:00 NAHB住宅市場指数
と米指標が続き、27:10 ダラス連銀総裁講演、29:00 コンスタンシオECB副総裁講演、
29:45 ブレイナードFRB理事講演と要人発言も続きます。また、東京市場で持ち直した後の欧米の株価の動向も気になるところです。
序盤の欧州株価指数先物はほぼ全面高の様相。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:山中 康司
2017.11.16
ユーロポンド上昇の流れへ (17/11/16)
今週のユーロドル週報ではユーロポンドを扱い、材料的には英国の政治が流動化するリスクからポンド売りが出やすいもののテクニカルには下方向を試しやすい
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。