北朝鮮懸念が再燃か、ドル上値抑制要因に(9/14夕)

14日の東京市場は、110円台半ばを中心とした一進一退。一時ドルは上値を試す局面も見られたが続かず、

北朝鮮懸念が再燃か、ドル上値抑制要因に(9/14夕)

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場は、110円台半ばを中心とした一進一退。一時ドルは上値を試す局面も見られたが続かず、終わって見れば日中を通した変動は30ポイント強に留まっている。

110.40-45円で寄り付いたのち、ドルはじり高推移し110.70円台まで値を上げた。前日比5円安でオープンした日経平均株価が、一時200円以上上昇したことなどが好感されていたという。
しかし、110.70円台の日中高値を記録後は一転してドルが下落。再び寄り付きレベルの110.40円台まで値を下げる、いわゆる「行って来い」の展開に。結局、16時時点では、110.45-50円という寄り付きとほぼ同レベルで推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料面として話題となっていたもののひとつは、本日も北朝鮮情勢。東京新聞が「北朝鮮、新型潜水艦の完成間近」と報じるなか、朝鮮中央通信が「北朝鮮が日本列島を核で海に沈める」などと恫喝した内容を伝え、さらに米NBCテレビが「北朝鮮が過去48時間以内に移動式の発射台を別の場所に移し、ミサイル発射実験の準備を行っている」と報じたことが材料視され、110.70円台示現後のドル売り要因になったという。
なお、そうしたなか発表された豪雇用統計が好数字となり、豪ドル買いを支援したものの、そのあと発表された中国の経済指標は総じて冴えず、影響は相殺されている。

<< 欧米市場の見通し >>

これまでマーケットの懸案事項だった2つの要因、すなわち「北朝鮮情勢」と「米ハリケーン」だが、後者についてはようやく材料としての認識が薄れつつあるなか、前者については再び存在感を高めつつある感も否めない。
北朝鮮がいまスグにミサイル発射などといった行動に出るとも思われないものの、前述した米NBCテレビの報道などをみると油断は禁物か。ドルは戻り歩調にあるイメージだが、このあとも引き続き北朝鮮情勢がドルの上値を強く抑制する一因となりそうだ。

テクニカルに見た場合、8月31日高値である110.67円をわずかに更新するも抜け切れず。同高値を含めて8月以降は111円前後をしっかりと超えたことはなく、強い抵抗となっている感がうかがえる。足もとについても、ドル高方向は111円をめぐる攻防に要注意だ。
なお、一目均衡表の観点では久しぶりに遅行スパンが日足を上抜いてきたほか、昨日レポートしたように、急速に垂れ下がってきている先行帯の雲の下限が本日は110.95円レベル、明日には110.75円レベルまで達してくる。強気派からは、一連の過程で日足が雲の下限を上抜くとの指摘も聞かれており、実勢相場の動きも注視されている。

一方、材料面を見た場合、8月の消費者物価指数など幾つか米経済指標の発表は予定されており、それらにまずは要注意。
米経済指標の発表を除くと材料的には乏しいが、ここ最近の市場はNYが動意の中心であり、荒っぽい変動をたどることも少なくない。その際に材料となっているのは米株式相場や米長期金利、原油価格などをはじめとしたほかの金融市場の動きだ。本日もNY時間のそれら他金融市場の動静には是非とも注意を払いたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.80-111.00円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間高値の110.70-75円の攻防にまずは注視。抜ければ8月にしっかりと超えられていない111円レベルを目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の110.40円レベルが最初のサポートで、割り込むようだと110円前後や移動平均の25日線が位置する109円半ばなどが次のターゲットになりそうだ。(了)

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