ユーロ 海外急落後横ばい。米CPI待ち
ほぼ無風かと思われた昨晩の海外市場でユーロドルは思いがけず急落、1.1900を割り込む動きとなっています。
昨晩注目された米生産者物価指数(PPI)は事前予想に届かず、発表直後にはユーロドルは1.1990をつけました。しかしながら昨晩にわかにトランプ大統領および側近が減税と税制改革に関して大合唱を開始、共和党内部、民主党とも調整のうえ今月中にまとめて議会に諮るとの方針を示しました。
PPIは予想に届かなかったとはいえ前月比は再びプラスに転じ、前年比も前月より改善したこと、北朝鮮に新たな動きが見られなかったことから、特に出遅れていたユーロに対してドルが買われる動きとなり、ユーロは1.1873まで下落してアジア時間を迎えました。
昨晩はECBのプラート専務理事が講演、景気回復の力強さを強調しつつも、成長率とインフレ率の関連性が断絶している状況下「勝利宣言を出すのは時期尚早だ」として低インフレに対して辛抱強く粘り強く緩和政策を継続していく必要性を唱えました。
但し、講演前後の為替相場に変動はほとんどありませんでした。
その流れを受けた東京時間のユーロは動意に薄く1.1870-95のレンジ内での取引が継続しました。
東京時間17:00現在は1.1900レベルでの取引。
昨晩のユーロに対するドルの上昇は予想外に大きく、ドル円でのドルの上昇を比率的に上回っているため、昨日132円をつけたユーロ円は本日131円台前半まで下落しています。
ユーロドルはサポートされると踏んでいた1.1900を下回り昨日は21日移動平均線まで下押しし、本日1.1889まで上昇した同線と交差しながらの取引となっています。
一旦このレベルはサポートされるのではないかと思いますが、下抜けると中期上昇レンジの「底」1.1798が見えてきてしまいます。
市場は今晩発表される米8月の消費者物価指数(CPI)待ちです。
CPIの市場予想は除く食品・エネルギーベースで前年比+1.6%と前月の+1.7%をやや下回るとのコンセンサス。数字が上振れた場合にはユーロは波乱含みです。
また、今晩は昨晩に引き続き 24:30ドイツ連銀ヴァイトマン総裁講演 25:00メルシュECB理事講演と要人発言が続き一応注意。
オーダー/ポジション状況
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