北ミサイルが波乱要因、円続伸に要注意(9/4夕)

週初4日の東京市場は、円が全面高。対ドルだけでなく、クロスでも円は買い進められている。

北ミサイルが波乱要因、円続伸に要注意(9/4夕)

<< 東京市場の動き >>

週初4日の東京市場は、円が全面高。対ドルだけでなく、クロスでも円は買い進められている。早朝に大きなギャップを上方向に空けて寄り付き、それを途中で埋めにかかるも、夕方にかけて再び円高が進行した。

110.25円レベルで先週末のNYを大引けたドル/円は、109.45-50円と上方向に1円近い大きなギャップを空けてオープン。これは、前日に「北朝鮮が6回目の核実験を行った」ことが嫌気され、リスク回避の動きが進んだためと言われている。
ただ、いわゆる「初期反応」としての円高は限定的で、そのあとはジワリとドルが巻き戻す展開に。一時109.90円台まで値を戻し、ギャップ埋めまであと一歩に迫るも届かず。夕方にかけて再び円が買い進められると、109.40円前後まで値を下げ、16時時点では、109.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料面として話題となっていたものは、引き続き北朝鮮情勢。3日に「北朝鮮が6回目の核実験を行った」ことに関連し、本日の東京時間までに日米や日韓そのほか各国首脳や外相などの会談が相次いだうえ、「北の核実験に対抗し、韓国軍がミサイル演習実施」との報道も観測されていた。
また、夕方にかけての円高再燃は、韓国の聯合ニュースが「北朝鮮のミサイル発射準備を確認した」と報じ、それが嫌気されていたという。

<< 欧米市場の見通し >>

本日はレーバーデーで、米債と米株市場が休場となる。為替市場は辛うじてオープンするものの、実質的には開店休業が見込まれており、大きな値動きは期待できないと考えていた。
しかし、昨日から本日東京時間にかけて報じられる北朝鮮情勢は、なにやら待ったなしの様相にみえなくもない。再三再四指摘しているように、北朝鮮の建国記念日にあたる週末9日がXデーとされ警戒感を醸していたが、もっと前倒しで挑発行為に動くことも考えておく必要があるのかも知れない。いずれにしても、本日は前述したように米の実質休場で流動性が乏しくなるだけに、北の動き如何では「薄商いのなか、荒れ模様の相場付き」をたどる可能性もありそうだ。

テクニカルに見た場合、再びドルの下値不安を感じさせ始めている。先週記録した前回安値108.27円を起点とした短期フィボナッチの観点からすると、上げ幅の半値(50.0%)戻しは109.45-50円、61.8%戻しは109.20円レベルとなる。まずは、それらがドルのサポートで割り込むようだと名実ともに108円台が見えてくる。
それに対するドルの上値メドは、まず本日早朝に空けて、本稿執筆段階で埋め切れていない109.90-110.25円のギャップになる。埋め切れれば110円半ばや111円前後などが次のターゲットに。

一方、材料面を見た場合、本日は米加市場の休場(もしくは実質的な休場)もあり、目立った材料は予定されていない。米経済指標の発表予定なども、とくにはないようだ。
ただ、繰り返し指摘しているように北朝鮮情勢には引き続き注意する必要があるうえ、5日までの予定で行われている米国とカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)交渉の行方や、「債務上限引き上げ問題」を中心とした米議会の動きなども波乱要因として注意を払っておきたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-110.20円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間に空けて埋めきれなかった109.90-110.25円のギャップをめぐる攻防を注視。また、ギャップの少し下である109.65-70円には一目均衡表の基準線も位置している。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値も近い直近上げ幅の半値(50.0%)戻しにあたる109.45-50円、あるいは61.8%戻しの109.20円レベルなどが目先のサポートか。割り込むようだと名実ともに108円台が見えてくる。(了)

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