<< 東京市場の動き >>
週明け21日の東京市場は、おおむね揉み合い。109円前半、30ポイント強という狭いレンジ内での一進一退で明確な方向性は乏しかった。
109.25-30円で寄り付いたものの、終日を通して積極的な動意に乏しい。新規材料に欠けたうえ、本日から開始した米韓合同軍事演習を受けた北朝鮮の動きに注目が集まったものの、とくに大きな行動は観測されず、結局手詰まり感の強いままレンジ取引に終始した。16時時点では109.00-10円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、全般的に動きが鈍いなか、ポンド絡みの取引は比較的活発。たとえば、ボンド/円はトータルで1円ほどと、なかなかの上下動をたどっている。
一方、材料面としては、週末に北朝鮮が「米韓軍事演習は、火に油を注ぐ行為」などといった主張をしたと報じられ、早朝から警戒感が強かったものの、結果的に何もなし。
そうしたなか、ホワイトハウスは「、トランプ米大統領が21日夜のテレビ演説で米国の対アフガニスタン戦略と対南アジア戦略を発表する」と明らかにしたものの、影響は限定的なものに留まった。
<< 欧米市場の見通し >>
基本的なリスクは依然として下向き。地政学リスクについては、北朝鮮のほか、先週スペインで発生したテロもあり、警戒感が強く引き続き円の支援要因に。また、米政権運営不安も、先週末にトランプ米大統領側近のバノン大統領 上級顧問・首席戦略官が解任されたとはいえ、これで懸念が完全に払しょくされるわけではないだろう。これまでの経緯については、だいぶ織り込まれた感を否めないが、それでもドルを積極的に買っていける状況ではない。次の材料待ちといった様相のなか、ドルの上値は重い状況がしばらく続きそうだ。
テクニカルに見た場合、まずは先週記録した安値108.61円をめぐる攻防を注視。仮に先週安値を下回っても108円台でドルが下げ止まれば、4月と6月、そして今回安値で「トリプルボトム」を形成したと見ることもでき、以降のドル反発が期待できる。
これを逆に言えば、108円台を割り込み、107円台突入といった展開になってしまうと、「新たな一番底形成」の可能性を否定できず、今後のシナリオは最初から練り直しになりかねない。「本日」だけの話ではないが、ドルがどの程度のレベルで底入れするのか、今後の動静を占ううえで、非常に重要だ。
一方、材料面を見た場合、7月のシカゴ連銀全米活動指数が発表される予定となっており、まずはそれに注目。また、前述した「北朝鮮を中心とした地政学リスク」ならびに、「米政権運営」に関する新たなニュースなどにも注意を払いたいところだ。
そのほかでは、実施される「OPECとOPEC非加盟の主要産油国の合同専門委員会会合」の動静にも警戒しておきたい。減産の延長や減産規模拡大などの議論が見られると、原油相場や資源国通貨を下支える要因となる可能性がある。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.50-109.50円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の109.40-45円や、先週末NY高値の109.60円レベルなどの攻防を注視。抜ければ110円台回復が視界内に捉えられるが、上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、先週末安値の108.61円が最初のサポートで、割り込むようだと年初来安値の108.13円がターゲットに。その下となると、大きなサポートは106円後半まで見当たらない。(了)
オーダー/ポジション状況
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