ドル円下値リスク残るが意外に底堅く推移も(7/31夕)

週明け31日の東京市場は、一時ドル安・円高に振れるも「行って来い」。

ドル円下値リスク残るが意外に底堅く推移も(7/31夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け31日の東京市場は、一時ドル安・円高に振れるも「行って来い」。ドルは直近安値を更新する局面も観測されたが続かず、結局寄り付きレベルまで戻している。

110.60-65円で寄り付いたのちじり安、ドルは110.30円レベルまで小緩んだ。先週のドル安値は110.55円レベルで、アッサリと更新したことになる。
しかし、そこから切り返すと、むしろドル小じっかり。日経平均など株価の動きをにらみつつ、形成レンジそのものは40ポイントほどと決して広くはないが、Vの字型の回復であり、いわゆる「行って来い」。16時時点では110.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料面としては、28日・金曜日深夜に観測された「北朝鮮の弾道ミサイル発射」を受け、「日米首脳が電話会談を実施」し、終了後に安倍首相から「対北で突っ込んだ意見交換を行った」との発言が聞かれていた。
なお、それとは別にブルームバーグなどは、「ソフトバンクが米チャーターに直接買収提案を計画」と報じており、実現すれば大型M&Aとなることで思惑を呼んでいたという。

<< 欧米市場の見通し >>

本日の東京時間に直近安値を一時更新したが、それほどドルの下落が高い状況とは思われない。もちろん、北朝鮮情勢への懸念などもくすぶっており予断は許さないものの、先週末に向けたドル安・円高の流れは取り敢えず一服、次の材料待ちといった色合いを帯びてきた感もある。そうした意味で、注視されているのは今週末に発表される7月の米雇用統計だが、本日も幾つかの米経済指標が発表される予定であり、また名実ともに7月末日にあたることでの需給要因なども波乱要因として注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドルの下値については110.35-40円に位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限や、6月安値108.75円を起点とした上げ幅の76.4%押しに当たる110.15円レベルなどがサポートか。それらを割り込めば、いよいよ110円割れが現実味を帯びてくる。

対するドルの上値は、同じ一目均衡表で見た先行帯の雲の上限にあたる111.25円レベルの攻防を注視。ただ、111-112円台には一目や移動平均のテクニカルポイントは多く、上値も重そう。

一方、材料的に見た場合、7月のシカゴ購買部協会景気指数など発表される幾つかの米経済指標にまずは注目。決して悪い内容ではなかったものの、それでも先週末に発表された4-6月期の米GDPが予想を下回りドルの売り要因となっていただけに、それを覆すような内容となるかどうか、要チェックだ。
なお、それ以外では、いまだゴタゴタの続く「オバマケア」法案や、「ロシアゲート」事件をめぐる動きのほか、北朝鮮情勢ならびに、それに端を発した米中あるいは米露の対立悪化観測などにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.30-111.50円。ドル高・円安方向は、引き続き一目均衡表の先行帯の雲の上限(111.25円レベル)が最初の抵抗で、抜ければ移動平均の25日線や一目均衡表の基準線などが位置する111.40-50円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置し、本日東京の安値でもある110.30円レベルの攻防にまずは注視。割り込むようだと、心理サポートにもあたる110円ちょうどが視界内に。(了)

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