<< 東京市場の動き >>
12日の東京市場は、前日から一転してドル安・円高。それも、「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで、終日を通してドルの弱さが目に付いた一日だった。
113.90-95円で寄り付いた直後にドルは日中高値を記録したものの、以降は緩やかなドル安・円高の展開となった。前日からの流れで、いわゆる「ロシアゲート」事件がドルの弱材料となるなか、前日比58円安で寄り付いた日経平均株価が下げ幅を拡大、一時100円を超えたことなどが嫌気され、ドル/円も113.30-35円まで値を下げている。
その後は若干のドルの戻りも観測されるも上値は重い。16時時点では113.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、前述した材料以外では、「日銀が国債買い入れオペを増額した」ほか、日米韓高官がテレビ会議を実施し「北朝鮮に最大限の圧力の方針を確認した」と報じられたものの、大勢に影響はなし。
また、トランプ氏長男からロシアゲート事件に関し、「どのような文書も提供し協力する」「求められれば宣誓証言する」との発言が聞かれたものの、こちらも相場への具体的な影響となると限定的だった。
<< 欧米市場の見通し >>
日米などの金利差拡大観測を背景に進行していたドル高・円安だが、昨日は「ロシアゲート」事件の新展開、再燃が指摘されると一転して流れがドル安・円高に傾いている。ドル高という従来の基調そのものに変化は見られないものの、115円台乗せに向けた動きは一旦仕切り直しとなった感を否めない。むしろ、本日NY時間の注目要因であるイエレンFRB議長の議会証言内容次第では、さらなる調整が進む懸念もないではない。
テクニカルに見た場合、5月高値114.38円を一時超えたことで、次のターゲットとして115円レベルを意識した展開となったが、結局高値は114.49円まで。115円には届かず、その後ドルは113円へと失速している。
そんなドルのサポートは、一目均衡表の転換線が位置する113.10-15円か。近いレベルには6月安値から直近高値114.49円までの上げ幅の23.6%戻しも位置している。まずは、同レベルを割り込めるのかどうか、攻防を注視したい。
一方、材料的に見た場合、イエレンFRB議長の議会証言がもっとも注視されそうだ。内容的には強弱見方が分かれているものの、どちらにしても発言内容に素直に反応する公算が大きいと見られている。強気のコメントが示されれば、相場は再びドル高に。
また、それとは別に利上げを実施すると見込まれているカナダ中銀の政策金利発表への関心も高いようだ。予想外の利上げ見送り、などとなれば相場が荒れる可能性もある。また、前述したように、昨日新展開の様相をみせた「ロシアゲート」をめぐる諸問題の続報にも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.70-114.40円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間に超えられなかった114円レベル、そして昨日記録したドル高値114.49円などが抵抗に。抜ければ115円を目指す。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の転換線が位置する113.10-15円が最初のサポートとして意識されそうだ。113円台のテクニカルサポートはさほど多くないが、111-112円台などにフシは多く、それらのどこかでは下げ止まるイメージだ。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.11.22
ドル円見通し 21日夜からの反落で一時154円割る、日銀総裁は12月利上げの可能性排除せず(24/11/22)
ドル円は21日深夜には153.90円まで安値を切り下げた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2017.07.13
イエレン議長ハト派の議会証言でドル円下落(7/13朝)
昨晩の欧米市場では注目されたイエレン議長の下院証言でインフレ低迷懸念を中心に予想外にハト派的な内容が目立ったことから為替市場は荒れ模様、
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2017.07.12
ドル円見通し 5月高値を上抜くが深夜に反落(7/12朝)
ブレイナード理事は11日のニューヨーク講演で、堅調な労働市場や経済情勢が続けば早期の開始が適切だとしたが、追加利上げは物価動向を見極めるとの慎重な見方を示した。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。