ドル円 FRB議長証言に注目ドル高再始動も?(7/12夕)

12日の東京市場は、前日から一転してドル安・円高。それも、「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで、終日を通してドルの弱さが目に付いた一日だった。

ドル円 FRB議長証言に注目ドル高再始動も?(7/12夕)

<< 東京市場の動き >>

12日の東京市場は、前日から一転してドル安・円高。それも、「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで、終日を通してドルの弱さが目に付いた一日だった。

113.90-95円で寄り付いた直後にドルは日中高値を記録したものの、以降は緩やかなドル安・円高の展開となった。前日からの流れで、いわゆる「ロシアゲート」事件がドルの弱材料となるなか、前日比58円安で寄り付いた日経平均株価が下げ幅を拡大、一時100円を超えたことなどが嫌気され、ドル/円も113.30-35円まで値を下げている。
その後は若干のドルの戻りも観測されるも上値は重い。16時時点では113.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、前述した材料以外では、「日銀が国債買い入れオペを増額した」ほか、日米韓高官がテレビ会議を実施し「北朝鮮に最大限の圧力の方針を確認した」と報じられたものの、大勢に影響はなし。
また、トランプ氏長男からロシアゲート事件に関し、「どのような文書も提供し協力する」「求められれば宣誓証言する」との発言が聞かれたものの、こちらも相場への具体的な影響となると限定的だった。

<< 欧米市場の見通し >>

日米などの金利差拡大観測を背景に進行していたドル高・円安だが、昨日は「ロシアゲート」事件の新展開、再燃が指摘されると一転して流れがドル安・円高に傾いている。ドル高という従来の基調そのものに変化は見られないものの、115円台乗せに向けた動きは一旦仕切り直しとなった感を否めない。むしろ、本日NY時間の注目要因であるイエレンFRB議長の議会証言内容次第では、さらなる調整が進む懸念もないではない。

テクニカルに見た場合、5月高値114.38円を一時超えたことで、次のターゲットとして115円レベルを意識した展開となったが、結局高値は114.49円まで。115円には届かず、その後ドルは113円へと失速している。
そんなドルのサポートは、一目均衡表の転換線が位置する113.10-15円か。近いレベルには6月安値から直近高値114.49円までの上げ幅の23.6%戻しも位置している。まずは、同レベルを割り込めるのかどうか、攻防を注視したい。

一方、材料的に見た場合、イエレンFRB議長の議会証言がもっとも注視されそうだ。内容的には強弱見方が分かれているものの、どちらにしても発言内容に素直に反応する公算が大きいと見られている。強気のコメントが示されれば、相場は再びドル高に。
また、それとは別に利上げを実施すると見込まれているカナダ中銀の政策金利発表への関心も高いようだ。予想外の利上げ見送り、などとなれば相場が荒れる可能性もある。また、前述したように、昨日新展開の様相をみせた「ロシアゲート」をめぐる諸問題の続報にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.70-114.40円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間に超えられなかった114円レベル、そして昨日記録したドル高値114.49円などが抵抗に。抜ければ115円を目指す。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の転換線が位置する113.10-15円が最初のサポートとして意識されそうだ。113円台のテクニカルサポートはさほど多くないが、111-112円台などにフシは多く、それらのどこかでは下げ止まるイメージだ。(了)

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