ドル反落、ユーロ続伸大統領長男メール公開で
トランプジュニアのメールで一時米株急落、ドルは下落後戻らず
11日の欧米市場でドルは反落、トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が大統領選に関連してロシアと共謀しようとしていたとされる疑惑に関連し同氏がメールを公開、ロシアゲート疑惑の再燃に米株は一時急落、直前まで114.49をつけ高値を更新していたドル円も反落し、113円台に下落しました。
結局、影響は限定的とみなされて株はすぐに元の水準まで戻し、NYダウの終値はほぼ不変の5.27ドル安で終了しましたがドルの戻りは鈍く114円を回復できていません。
また、FRBブレイナード理事は講演で、バランスシート縮小計画について早期進めることを支持する半面、政策金利の引き上げに関しては慎重な姿勢を示しました。
ユーロドルはトレンドラインを上抜け新たな上昇局面へ
昨晩はユーロの強さが目立ちました
ドイツのメルケル首相が講演でECBの金融政策について「最終的に到達したと考えている地点を回復できていない」といつものこととはいえECBに対し引き締め圧力をかけ、ユーロが堅調推移していたところに、前述のトランプジュニアのメール公開でドル売りが加わり、ユーロは上昇。
長期の膠着相場の上限の一部を形成する15年8月高値、16年5月高値を結ぶトレンドラインの位置する1.1450レベルを上抜けて高値1.1480をつけ、新たな領域に入りました。次のターゲットは16年5月高値の1.1616、15年8月の1.1714となります。
ユーロは対円でも上昇、一時130.77と年初来高値を更新して引き続き130円台後半での取引です。
ジュニア氏のメール、今後の広がりには要注意
クリントンジュニアのメールは米誌が紙面で公開すると通告したことにより公開されたものとのこと。実際には意味のある情報は得られなかったとしているものの、情報提供を歓迎し、ロシア政府関係者の可能性のある人物をトランプタワーに招き入れて面談、面談には現上級顧問のクシュナー氏や当時の選挙対策本部長も出席していたとされ、波紋を広げています。
少なくともトランプ陣営にロシアからの支援を受け入れる用意があったことは明らかで、民主党等には一連のロシアゲートの決定打と見る向きもありますが、当該弁護士も政府との関係を否定するなどグレーではあっても政権転覆に及ぶような話に発展する可能性は低いと市場は判断、影響は限定的でした。
ただ、選挙へのロシアの関与の具体的証拠となる可能性があることから今後の成り行きには相応の注意が必要です。
イベント前に相場フライング、今晩は波乱含みか
市場の注目は引き続き今晩からのイエレン議長の議会証言、明日未明には地区連銀経済報告(ベージュブック)も発表され、イベント前にすでに助走をつけた形となった為替市場は波乱含みです。特にユーロは数回にわたりトライしてきたトレンドを上抜けており、下値固めに成功すれば一段の上昇が見込まれます。
また、今晩はカナダ中銀の政策金利引き上げも予想されていますが、同中銀は最近の主要国中銀の「タカ派転向」のなかでも代表例とみなされていることからやや注目されます。
先ほど発表された本邦6月の企業物価指数は前年比2.1%と事前予想2.0%をやや上回っています。この後13:30からは5月の第三次産業活動指数の発表があります。
オーダー/ポジション状況
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