<< 東京市場の動き >>
週明け26日の東京市場は、レンジこそ狭いものの、ドル高・円安。おおむね「早朝安・大引け高」の値動きをたどっている。
「荒れやすい週明け月曜日の早朝相場」−−は本日も顕在。週末に、「伊政府が2銀行を破綻処理へ、ECBが再建不能と判断」と報じられたことを材料に、ユーロ/円を中心に全体的に円買いが優勢で寄り付いた。
先週末のNY市場を111.25-30円で大引けたドル/円も、上方向に若干のギャップを空けて寄り付いたが、そのまま続落することはなく底堅い。むしろ、寄り付き直後に日中安値の111.05-10円を記録後は流れが反転、緩やかな上昇をたどる展開となった。16時時点では、111.35-40円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的には、「タカタが民事再生法申請、戦後最大の製造業倒産」との報道や、前述した「伊地銀2行の破綻処理」について同国政府が「最大170億ユーロの資金投入」といった続報が伝えられていたほか、別途ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁から、「FF金利の新たな正常水準は3%を幾分下回る」との発言が聞かれている。
<< 欧米市場の見通し >>
本日の東京時間は、いささかドル高・円安で推移したものの、大局的には依然としてレンジ内。いまだ過去1週間以上推移している110.50-111.80円といったボックス圏を脱却できなかった。発表される米経済指標などをにらみつつ、これまでのレンジを抜けていくことができるのか、はたまたボックス圏内の展開が続くのかどうか、まずはその動静をしっかりと見極めたい。
テクニカルに見た場合、引き続き変化に乏しい足形だ。実勢相場の動意の乏しさもあり、日足ベースでは移動平均や一目均衡表などで見たテクニカルポイントが110-111円台に集中、混沌とした様相を呈している。
そんな、今回のレンジ相場と展開が似ている今年3月末、そして5月下旬を振り返ると、110-112円のボックス圏を放れるのに、それぞれおよそ13-14日(営業日)を必要としていた。一方で、今回はボックス圏を形成して本日でまだ7日、過去2回の経験則を参考にすれば、いましばらくレンジ内での揉み合いが続くのかも知れない。
一方、材料的に見た場合、5月の耐久財受注や同シカゴ連銀全米活動指数といった発表される米経済指標にまずは要注意。地区連銀総裁など米通貨当局者は金利の先行き見通しについて強気の発言が目立っているが、ここ最近発表される米経済指標は対照的に冴えない内容が少なくない。よほど事前予想値と乖離しないかぎり影響は乏しいと思われるが、米指標を受けて相場が一時的に動意づく展開には注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.00-112.00円。ドル高・円安方向は、目先のドル高値圏であり、一目均衡表の先行帯の雲が位置する111.80円レベルがターゲットに。抜ければドル高値114.38円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに当たる112.20-25円を目指す。
対するドル安・円高方向は、本日110.85-90円までレベルを切り上げてきた移動平均の200日線をめぐる攻防にまずは注視。割り込むようだと110円半ばなどが次のサポートとなりそうだ。(了)
オーダー/ポジション状況
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