ドル円、レンジ下放れも何故か底堅いイメージ(6/15夕)

15日の東京市場は、一時下値を試すも終わってみれば「行って来い」。底堅い反面、上値の重さを再確認した感がある。

ドル円、レンジ下放れも何故か底堅いイメージ(6/15夕)

<<東京市場の動き>>

15日の東京市場は、一時下値を試すも終わってみれば「行って来い」。底堅い反面、上値の重さを再確認した感がある。

109.50-55円で寄り付いたのち、109.25-30円まで値を下げるも攻めきれず。本日安値を記録後切り返すと、ドルは本日高値109.80円まで値を上げたが上値も重く、その後は109円後半での揉み合いとなった。16時時点では109.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。
材料的には、早めの時間帯に米紙ワシントンポストが、「米国のモラー特別検察官はトランプ米大統領が司法妨害を行おうとしたか捜査している」と報じ、これは早朝のオープンからドル安値を記録する過程のドル売り・円買いを支援していた面もあったという。

その一方、豪ドルがやや荒い値動き。発表された5月の豪雇用統計において、雇用者数が大幅な改善となったうえ、失業率も低下したことが好感され、対円やドルで一時大きく値を上げる局面などが観測されていた。

<<欧米市場の見通し >>

昨日の欧米タイムは、予想以上の荒れっぷり。ドルは1円以上の急落をたどると、一時108円台まで下落、形成していたレンジを下抜けた感があるものの、終わり方がいまひとつしっくりこない。チャートの形状を見ても、何故か下方向にそれほど強いリスクを感じない状況にあると言えるだろう。むしろ、110円レベルをしっかりと回復すれば、下値トライのイメージは鳴りを潜め、再び膠着性を強める可能性もありそうだ。

テクニカルに見た場合、NYのクローズベースでは移動平均の200日線がドルのレジスタンスとなっている感がうかがえる。ちなみに本日は110.50-55円に位置しており、同レベルの攻防はザラ場だけでなく、NYクローズでも注意を払いたい。
対するドルの下値は、昨日記録した108.81円がドルのサポートとして意識されそうだが、ティックなどかなり短いチャートをみると、109円以下のレベルの滞在時間は極めて短いことが見て取れる。予断は許さないが、ドルの下値はかなり底堅いのかもしれない。

一方、材料的に見た場合、6月のNY連銀製造業景況指数や5月の鉱工業生産など発表される米経済指標にまずは注視。昨日は、米FOMCへの関心が高く、それまでは動かないと目されたが、フタを開けたら「発表された5月の消費者物価や同小売売上高が悪化した」ことを材料に、FOMC前にひと相場巻き起こっている。容易に「二匹目のドジョウ」がいるとも思えないが、昨日同様の値動きにも一応の警戒だけは払っておきたい。
なお、それ以外では基本的にユーロ圏の材料だが、ユーロ圏財務相会合なども要注意か。ギリシャと債権団が本日の同会合で、次回融資をめぐり妥協策で合意すると予想されているだけに、仮にこれが破談などとなった場合には再びリスク回避の動きが強まっても不思議はない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.80-110.30円。ドル高・円安方向は、109円台後半まで値を下げてきた移動平均の5日線や一目均衡表の転換線などが最初の抵抗に。超えれば、110円半ばに位置する移動平均の200日線がターゲットとなりそうだ。
対するドル安・円高方向は、109円前後、そして昨日安値108.81円などが下値メドとして意識されている。前述したように底堅いイメージだが、しっかり割り込めば安値108.13円が視界内に。(了)

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