ニュージーランド円、短期はNZ強気を維持。80円の壁にぶつかる可能性にも注意。
6/15に発表された第1四半期のGDPは市場予想の+0.7%より弱めの+0.5%に留まりました。これを受けてNZ相場は対ドル、対円で小緩んでいます。世界経済が回復基調を維持する中で、NZ経済も持続的な経済成長を維持して来ましたが、昨年の第4四半期、今回の第1四半期ともに予想を下回る成長に留まっており、GDP+3%台を維持するのがやや難しくなってきた感があります。また、海外でもトランプ政権の経済政策が遅々として進まないこと、イギリスのBrexit交渉の行方に不透明感が強いこと、ECBの金融政策の行方など外的要因に振らされる可能性も高いと見られます。NZ円相場については80〜81円の強い上値抵抗ゾーンにあり、75円台からの一相場にも入って来たことからそろそろ下値リスクにも注意が必要でしょう。
チャートを見ると、日足は5/18に付けた76.27を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、80.00-10にある強い抵抗を上抜けきれておらず、これが壁となる可能性にも注意が必要です。現状は21日、200日移動平均線が78.54と78.44にあり、短期トレンドをサポートしていますが、78円台を維持出来ずに終えた場合は下値リスクが点灯します。日足の上値抵抗は80.00-10に、下値抵抗は78.40-50、78.00-10にあります。
一方週足は、3週連続陽線引けとなり、下値を切り上げる流れを維持していますが、31週移動平均線が79.66に位置しており、週足の終値ベースではこれを上抜けきれていないことや、昨年6月に付けた69.33を起点とするサポートラインの下で推移していることから、上値を追い切れずに反落する可能性を内包しています。この上値抵抗は81.50-60にあります。82円超えで越週しない限り、引き続き下値リスクにも警戒が必要でしょう。
一方下値も62週移動平均線が76.91にあり、短期トレンドをサポートしていることから、76円割れで越週しない限り、大幅続落にも繋がり難い状態です。今週の週足の上値抵抗は79.60-70、80.00-10に、下値抵抗は78.00-10にあります。78円割れで越週した場合は下値リスクが点灯、76.50割れで越週した場合は一段の下落リスクに注意が必要となります。また31ヵ月移動平均線が80.38に、62ヵ月線が79.52に位置しており、月足の終値ベースではこれらが上値抵抗として働く可能性にも引き続き注意が必要です。
NZ/円【週足】:(6/14現在31週移動平均線は79.66にあり、この下で推移しており下値リスクがより高い状態にあるが、62週線は76.91にありこれに支えられて下値を切り上げる流れを維持している)
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