豪ドル/円、82〜84円の揉み合い。中期トレンドは弱気。
6/15に発表されたオーストラリアの5月の失業率は5.5%に改善、市場予想の5.7%を下回りました。また、新規雇用についても+4.2万人と市場予想の+1万人を超え、内容的にもフルタイムの雇用者数が+5.2万人の好数値となりました。これを受けて豪ドルは対ドル、対円で上値トライの動きが強まりましたが、一方で、米欧の政治の行方に不透明感が強いことからリスク回避的な動きに左右される可能性があること、また、注目の米FOMCでは予想通り0.25%の利上げを実施、バランスシート縮小の年内開始の方針も開示されましたが、不冴えな経済指標に長期金利が低下傾向を示しており、短期金利を引き上げつつ、FRBの計画通りにバランスシートの縮小を実行できるかどうかはやや懐疑的です。
豪ドル/円の日足を見ると、6/6に付けた81.78を直近安値として下値をゆっくりと切り上げており、82.00近辺の足元もしっかりした感があります。一方で、日足の上値抵抗が83.60-70にありこれを上抜け切れていないこと、3/15に付けた87.49と5/16に付けた戻り高値84.52を結ぶレジスタンスラインの上値抵抗が85.10-20近辺に位置しており、上値を切り下げる流れに変化が認められないことから、85円台に実体をしっかり乗せて来るまでは下値リスクへの警戒も解けません。日足の上値抵抗は前述の83.60-70と84.50-60に、下値抵抗は82.20-30、81.60-70にあります。21日移動平均線は82.87に、200日線は83.19にあり、若干上抜けて来ましたが、“ダマシ”となる可能性があります。
一方直近の週足は小陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げていますが、2/15に付けた88.16を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この週足の上値抵抗が85.00-10にあります。一方で、62週移動平均線が81.67に位置しており、先週の下値トライでもこれを守って反発に転じています。現状はFOMCの結果を消化して上値トライの動きが継続していますが、上値を切り下げる流れの中にあることや、31週移動平均線が84.66に位置しており、これに届かずに反落する可能性にも注意が必要です。下値は、62週移動平均線が下値抵抗として働いていますが、81.50割れで越週した場合は再び下落リスクが高くなります。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は83.60-70、85.00-10に、下値抵抗は81.60-70にあります。
豪ドル/円【週足】:(6/14現在31週移動平均線は84.66にあり、これを下抜けて豪ドル弱気の流れにあるが、62週線は81.67にあり、これに跳ね返された状態にある。)
オーダー/ポジション状況
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