気になる材料あるが、基本はレンジか(17年5月22日)

週明け22日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、おおむね111円台前半を中心とした一進一退で、明確な方向性はうかがえなかった。

気になる材料あるが、基本はレンジか(17年5月22日)

気になる材料あるが、基本はレンジか

週明け22日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、おおむね111円台前半を中心とした一進一退で、明確な方向性はうかがえなかった。

昨21日の夕方、北朝鮮が再びミサイル発射を行ったことを受け、リスク回避志向が強まると、週明け22日も上方向にギャップを空ける円高レベルで寄り付いた。先週末のNYクローズが111.30円レベルであったのに対し、本日は111円前後での寄り付きとなっている。
しかし、耐久性がついていることもあり、オープン後は底堅く、111円以下のレベルをつけたのはわずかな時間だけ。ドルはそのあと反発すると、111.60円レベルまで一時値を上げ、早朝に空けたギャップもスグに埋めてきた。本日の高値記録後は、やや小緩むと16時時点では111.30-35円で推移し、欧米時間を迎えている。

材料的には、北朝鮮情勢に関して、「国連安保理、23日に北ミサイルで緊急会合開催へ」「韓国当局、北朝鮮はミサイル技術の信頼性高めたもよう」などといった報道が見られ、ドルの上値抑制要因にはなっていたものの、一段の円買いを喚起するには至らず。
また、サウジ石油相が「原油の協調減産延長に向けた調整進展」との発言をしたとの報道も別途観測されていたが、マーケットの反応は鈍かった。

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110-112円程度のボックス圏はよほど居心地がよいのか、足もとは再び方向性を喪失している感を否めない。実際、時間足など短期のチャートを見た場合、先週17日のNYタイム以降、3営業日近くは110.24-111.74円という1.5円ほどのレンジを形成していることが確認されている。先週来、動くときには一日で2円以上の変動をたどることもあるなど油断は禁物だが、基本的には本日も111円台を中心に、前述した110-112円といったボックス圏で一進一退をたどる可能性が高そうだ。

テクニカルに見た場合、本日高値である111.60円から19日高値である111.74円レベルまでのゾーンが、強い抵抗帯として徐々に意識され始めている。超えても、112円から前半にかけては移動平均や一目均衡表などで見たテクニカルポイントが集中しており、ドルのさらなる上昇を阻みそうだ。
なお、一目均衡表の先行帯の雲は本日110.75-111.80円レベルに位置しており、本稿執筆段階で日足は「雲」にどっぷりと浸かっている。NYクローズで上下どちらに抜けることか出来るかどうかにも注意を払いたい。

一方、材料的に見た場合、発表される4月のシカゴ連銀全米活動指数やFOMCの投票権を有する米地区連銀総裁であるハーカー・フィラデルフィア連銀総裁などの講演にまずは要注意。
また、それとは別に、週末G7首脳会議を前に外遊中であるトランプ米大統領の言動や、一部報道で「米下院監視・政府改革委員会のチェイフェッツ委員長が、連邦捜査局(FBI)長官を今月解任されたコミー氏と22日に協議する予定」と報じられていることも気掛かりだろう。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.80円。ドル高・円安方向は、本日高値や直近高値が位置する111.60-75円が最初の抵抗で、抜けても112円前後からはテクニカルポイントが多く上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、111円前後や一目の雲の下限が位置する110.75円レベルなどがサポートに。それらを下回れば、110.24円の直近安値が視界内に捉えられるが、一朝一夕に到達するイメージには乏しい。(了)

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