ドル円、絶好の売り場を提供か(2017年2月10日)

直近のドル円は、今夜の日米首脳会談において日本にとって不利な通商政策を押し付けられる可能性と、

ドル円、絶好の売り場を提供か(2017年2月10日)

ドル円、絶好の売り場を提供か

直近のドル円は、今夜の日米首脳会談において日本にとって不利な通商政策を押し付けられる可能性と、場合によっては為替調整の話が出る懸念を材料として今週は111円台半ばへと昨年11月28日以来の円高水準となりました。しかし、昨夜のトランプ大統領の税制改革案の発言から急激に円安へ戻す動きを見せています。

本日の東京市場でも週末のイベントを前にポジション調整と、よく言うゴトー日(5日、10日は実需が増える)のドル買いの動きとが重なり113.80レベルの高値をつけ、後場に入ってもドル高値圏での推移を続けています。さて、短期的にここからドル円がどの程度ドルが買われる可能性があるのか、またその後はどうなのかをテクニカルな面で見てみましょう。

        昨年末からのドル円4時間足チャート         

        昨年末からのドル円4時間足チャート         

1月3日に付けた年初来ドル高値の118.60と今週安値111.59のフィボナッチ・リトレイスメントを見ると38.2%戻しが114.27、半値戻しが115.10となっています。日米首脳会談で為替の話が出ないとしてもトランプ政権が対米貿易収支黒字国である日本に対して黒字を減らしたいと考える以上、日本の輸出産業にとって有利となる円安の動きを見過ごすとは思えず、個人的には前者の114円台前半、最大限の動きでも115円がいいところであると見ています。

レジスタンスラインは年初来高値から引いた場合でも、9日の戻し高値117.53から引いた場合でも113円台後半に位置していて、本日の東京前場の水準がまさにその水準となっています。日柄的には昨日から本日NY市場までドルが買われやすい時間帯となっていますが、その後NYの後場からは調整が入りやすい日柄でもあり、114円台前半を見ずに折り返す可能性もあり得ます。引き続き円高の流れにあるという長期見通しにも変化はありません。

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