日米首脳会談無事終了(週報2017年2月第二週)

週末の日米首脳会談を無事に乗り越えた事で、トランプ大統領のターゲットは、中国対策です。

日米首脳会談無事終了(週報2017年2月第二週)

ドル円:2月6日からの先週

週所は週末の日米首脳会談で円安批判が出るのではとの懸念から111.57まで下押した後、フランスの大統領選挙への政治リスクを嫌がったユーロ売りがドル買いになり週末は113.85まで上戻し。

6日は前週末の引け112.63からギャップダウンの112.47で始まり、東京時間は6日高値の112.78まで上値戻すも、海外時間にはいり、米10年債利回りが一時2.43%まで大幅低下、一時111.62まで下押ししました。引けは111.73です。
4月の仏大統領選挙を控え、現在有力候補の極右政党・国民戦線のルペン党首がEU離脱の国民投票を実施すると打ち上げた為、リスク・オフの円買いになりました。

7日は前日引けの111.73で始まり、東京時間で一時111.59と昨年11月28日以来の安値を付けたものの、海外時間に入りダウ平均が上昇し112.57まで上値戻し。この買いは欧州時間の政治リスクからのユーロ売りの反動。 NY時間に入り米雇用関係の指標が弱く、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁のハト派的な発言でドル買いが後退で111.81まで下押すも112.40まで上戻し112.38で引け。

8日は前日引けの112.38で始まり、すぐに8日高値の112.54を付けたあと、米10年債利回りが2.37%台まで低下、再び売り圧力が高まり、NY時間に8日安値の111.62まで下押しました、背景は欧米の政治の不透明感とギリシャ債務危機の再燃懸念。その後112.22まで上戻しして111.73まで落とし111.93で引けるなど方向感のない動きが継続。

9日は前日引けの111.93で始まり、トランプ米大統領の 「2〜3週間以内に驚くべき税制改革案を発表する」発言をきっかけに買い戻しが活発化。 ダウ平均やナイト・セッションの日経平均先物、米長期金利が大幅に上昇でドル買い、リスク・オンの円売りで、一時113.35まで上戻して111.24で引け。

10日は前日引けの111.24で始まり、日経平均の前日比470円超の大幅高で買いの流れが継続、一時113.85まで上伸。日米首脳会談後の共同記者会見でトランプ米大統領が「通貨の切り下げについて、私は長い間不満を述べてきた」「通貨と貿易は公平でなければならない」と発言すると112.85まで下押すも、それが中国に対する質問への回答だったとの事で113.62まで急反発した後113.27で引け。

ドル円:2月13日からの今週

ポイント:週末の日米首脳会談を無事に乗り越えた事で、トランプ大統領のターゲットは、中国対策です。
     ドル円相場、日米の貿易、これからはペンス副大統領と麻生大臣との新しいフレームワークで。
     
CME通貨先物ポジション状況:2月7日時点
(2月7日)(1月31日)(1月24日)
円   ▲55060 ▲58331 ▲66840
ユーロ ▲44951 ▲45713 ▲52348
ポンド  ▲64539▲61772 ▲63172

シカゴIMM:短期投機・投資家による円のネットポジション売持高は今週も減少、ピーク時の87000枚から約37%弱の減。

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
10.84(-0.04)VIX指数は下落しての引け。

今回のトランプ大統領と安倍首相との日米首脳会談は日本にとりとても良い結果・成果であったと判断します。
1. これまでトランプ大統領に対して、予測不可能な不透明さが付きまとっていましたが、今期の会談を乗り越えた事で、その不透明さが消えました。ほぼ見えてきたと思います。このポイントは非常に大きな意味を持つと評価します。
2. 各論に詳しくないトランプ大統領に代わって、為替問題、貿易問題、経済問題、これらをペンス副大統領を担当窓口とする新しいフレームワークを作った事、これも非常に大きな意味を持ちます。
この展開は安倍首相が持ち掛けたといわれていますが、素晴らしいアイデアです。
これで実務レベルの話が極めてスムーズに行われると思います。

今回の成果は以上2点に集約されます。

トランプ大統領は実務交渉には適さず、とにかく攻撃し続けるワーキングマネージャーの様な立ち回りなので、安倍首相とスムーズな会話ができていれば、基本的に大丈夫でしょう。
ただ、そうはいっても、やはり予想不可能な人格なので、警戒は常にしておかないといけませんが。

先週のレンジは下値を模索するも111.50の堅さを確認する展開でした、
2月6日の 111.62 〜 112.77
2月7日の 111.59 〜 112.57
2月8日の 111.62 〜 112.54
2月9日の 111.73 〜 113.34
2月10日の 112.84 〜 113.85

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
基準線が    114.57で 下降
転換線が    113.28で 下降
実勢値     113.27  10日の引け
先行スパン1が 116.14で 上昇
先行スパン2が 109.93で 横ばい
となっています。

テクニカルは、日足の一目均衡表の基準線114.57と転換線113.38を下回ったままです。
所詮は先行スパン1と2との間に挟まれた領域にある訳で、その限りにおいては今週もまだ上方向にも下方向にも強いトレンドのサインは出ません。
ハッキリとした方向性を示す為には、日足の一目均衡表の先行スパン1の116.14か、先行スパン2の109.93かの何れかを抜けてくる必応があります。

上値目途は、下降中の転換線113.38
その上は1月30日高値の114.95、そして115.00です。

下値目途は、7日の安値で年初来安値でもある111.57、
ここを下抜けると、底抜けになり、111.00、110.00と順次試してゆく事になります。
109.93には先行スパン2があり、ここを下抜けると、強い売りサインです。

予想レンジは、112.00~115.00 と見ます。

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る