豪中銀金融政策と経済・物価見通し
(1) GDPと消費者物価指数
昨年11月時点の予想と比べ、2016年12月末GDPは2.5〜3.5%が2%になり、成長が下がりました。2017年の平均は11月時点(下表)2.5〜3.5%予想が今回2〜3%(上表)となり、若干成長鈍化に下方修正しています。また、消費者物価指数(CPI)は2017年末で昨年時点1.5〜2.5%が今回も変わらず、中銀のインフレ目標2〜3%に入るか否かの水準予想になっています。2017年6月時点のCPIは丁度2%の予想になりましたので、レンジ下限に入る予想になっています。政策金利の据え置きは成長やインフレ見通しに一致していると見ています。
(2) 不確実性が起きた場合の予想範囲のブレ(上段がGDP、下段がインフレ見通し)(今回)
(前回)
前回と今回の先行き見通しやそのレンジに関してはあまり大差ないのですが、GDPの中央値(各チャートの上部分:赤い○)をみて頂くと、前回は3%中心に推移しているのに対して、今回は2017年央まで2%中心に推移しています。すなわちGDPが若干下方修正しましたが、その影響は年前半にでるとの見通しに変わっています。
これは雇用改善にも関わらず、家計の可処分所得が2016年央から伸び悩み、これがまだ続いていることや、また住宅関連も若干伸び悩み、ここ数年間で鉱山関連から非鉱山関連中心に経済けん引役が変化してきましたが、非鉱山関連の需要が落ちてきているとの予想です。それでも鉱山関連の持ち直しなど含めて2017年央からは回復基調を予想しています。
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