ドル高基調継続、150円台乗せはあるか!?(10/2夕)

週明け2日の東京市場はドル高進行。先週示現した高値149.71円を一時更新する局面も観測されていた。

ドル高基調継続、150円台乗せはあるか!?(10/2夕)

ドル高基調継続、150円台乗せはあるか!?

〇東京市場ドル円、ジリジリとした値動きながら上値を拡大、先週高値149.71を一時更新する局面も
〇依然としてドル高リスクが高いが、150円には届かず上値は重い
〇「つなぎ予算」めぐりマッカーシー下院議長の解任動議提出の動き、混乱続く
〇ドル高円安方向は本日東京高値149.80-85めぐる攻防に注目
〇ドル安円高方向は、149.30-40が短期のサポート。下回ると149円、148円半ばがターゲット
〇欧米時間のドル円予想レンジは149.00-150.10

<< 東京市場の動き >>

週明け2日の東京市場はドル高進行。先週示現した高値149.71円を一時更新する局面も観測されていた。

先週末は、最後までハラハラドキドキさせたものの、滑り込みで米議会が「つなぎ予算」を可決。政府機関の閉鎖はなんとか回避されている。それとは別に、ロシアのプーチン氏が併合4州についての演説で、改めて「ロシア領」と強調したことが話題になっていたようだ。
そうした状況下、ドル/円は149.40円レベル前後で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。しかし下値は堅く限られた。その後はジリジリとした値動きながら、上値を拡大させる展開となり、先週高値を上抜け。大台の150円にはとどかなかったが、149.80-85円を一時示現している。16時現在では小緩んだ149.60-65円で推移、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「米連邦債務上限問題」と「中国情勢」について。
前者は、前述したように9月30日という期限ギリギリで米議会が「つなぎ予算」を可決した。これで懸念されていた政府機関の閉鎖はなんとか回避されたものの、何点かの問題点も残している。そのひとつは、同予算に一部共和党議員の反対などから、ウクライナ支援が盛り込まれなかったこと。バイデン米大統領も、「資金が枯渇するまでそれほど時間はない」と危機感を示していた。また、予算案可決をめぐる対応などを不満として、一部議員から下院共和トップのマッカーシー下院議長の解任動議を提出の動きがうかがえることも気掛かり。落ち着かない状況はいましばらく続きそうだ。

対して後者は、「国慶節」の大型連休入りするなか、幾つか興味深い事象が観測されている。ひとつは、米紙WSJが報じた「中国当局、米企業幹部を米2ヵ月以上の出国禁止に」といったニュース。いわゆる「改正反スパイ法」と呼ばれる法律が施行されて10月1日で3ヵ月となったが、締め付けがさらに厳しくなっていることをうかがわせた。また中国外務省は、米国務省が9月28日に公表した中国の情報工作活動に関する報告書について反論。「米報告書は事実を無視した内容」などと強く批判していたもよう。

<< 欧米市場の見通し >>

先週27日に高値149.71円を示現したのち、ドル/円は2営業日続けて高値を更新出来ていなかったが、本日東京時間に再び高値を更新。依然としてドル高リスクが高いということを示した格好ながら、150円にとどかなかったところにドルの上値の重さが現されているとも言えそうだ。市場は怖いもの見たさで、通貨当局の円買い介入待ちといった様相もうかがえるなか、果たして一部で根強い「150円が介入シーリング」説は果たして本当なのか、まずはその攻防が注視されている。
一向に縮まる様相をみせない日米金融差を根底に、先でも取り上げた「米連邦債務上限問題」が一応の解決を見たことで、市場ではドル買い安心感が根強い。さらにドルが買い進まれても不思議はないが、本日欧米タイムはなかなか重要な米経済指標の発表、そしてパウエルFRB議長の討論会参加といった材料を控えており、油断は禁物か。仮に調整的な動きが入れば、1円程度はアッという間に下落しても不思議はないだけに、しっかりとしたリスク管理が求められそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は本日東京で再び高値を更新。ただ150円にはとどかず、引き続き同レベルが抵抗としてまずは意識されそうだ。
それに対するドルのサポートは取り敢えず149円前後。さらにその下、148円半ばはかなり強いサポートと見られている。当局による円買い介入といった要因でもない限り、簡単には割り込めそうもない。
本日は米経済指標として、9月の製造業PMI確報値や同ISM製造業景況指数などが発表される予定となっている。またパウエルFRB議長の討論会参加なども予定されており、こちらも要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.00-150.10円。ドル高・円安方向は本日東京高値の149.80-85円をめぐる攻防に注目。ただ、超えても150円をクリアに超えていくイメージはあまりない。
対するドル安・円高方向は、149.30-40円が短期のサポート。下回ると149円、そして148円半ばなどがターゲットに。

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