東京市場のドルは149円台後半で推移、150円到達でいったんは達成感も意識か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米政府機関閉鎖がいったん回避されたことなどからドルは堅調に推移、150円手前まで上昇した。
先週末の海外時間では、8月の米コアPCE価格指数の伸びが前年比で鈍化したことで、米10年債利回りの拡大が一服。また、米政府機関の閉鎖の現実味が帯びたことから投資家心理が悪化、積極的にドルを買う動きは手控えられた。
ただ、週末に米政府機関閉鎖の回避が伝わったことから、東京時間はドル優勢の展開となった。株式市場で日経平均がマイナス圏で取引を終えたことや、心理的な節目である150円間近で、政府・日銀による為替介入なども意識されて、一気に150円台乗せとはならなかったが、大きく崩れることなく149円台後半で推移した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円59銭
高値:149円82銭
安値:149円45銭
終値:149円68銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円94銭
高値:158円35銭
安値:157円87銭
終値:158円07銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円19銭
高値:96円42銭
安値:95円67銭
終値:95円75銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円25銭
高値:182円63銭
安値:182円20銭
終値:182円25銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32101円97銭
高値:32401円58銭
安値:31759円88銭
終値:31759円88銭(前日比−97円74銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏失業率、前回:6.4%、市場予想:6.4%
22時45分、米、製造業PMI、前回:48.9、市場予想:48.9
23時00分、米、ISM製造業景気指数、前回:47.6、市場予想:47.7
24時00分、米、パウエルFRB議長、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が討論会に参加
26時30分、米、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁が環境経済会議に出席
※中国は国慶節のため6日まで休場
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。9月1日の144円44銭と、11日の145円90銭を結んだ下値支持線に対して、7日と8日の147円88銭と、15日の147円99銭(年初来高値)を結んだ上値抵抗線を上放れていることから、短期的なターゲットとして、昨年10月以来となる150円台到達が意識されよう。
米議会での共和党と民主党によるチキンレースはいったん幕引きを迎えたが、11月17日までのつなぎ予算を可決しただけなので、問題解決を先送りしたにすぎない。とりあえず、米政府機関閉鎖に伴う米経済指標の発表延期、という最悪の事態は避けられたので良しとしたい。
ドルが150円に接近していることで、政府・日銀による為替介入がより意識されているなか、鈴木財務相は「為替相場について注意しながら見ている」というコメントに留まっている。5日連続の口先介入だが、発言のトーンは何ら変わっていないことから、為替市場もほぼ無視している状況だ。鈴木財務相も言えない事情があるとしか考えられない。
言えない事情を推測すると、足元のドルの動きが「緩慢」であることだろう。つまりボラティティが低いことから、建前としての「投機的な動きをけん制するために為替の急変動を是正する」ための為替介入実施が難しい状況だ。150円水準を上抜けたタイミングで、政府・日銀関係者のコメントに「断固として」という強い表現は入るかもしれないかもしれないが、「緩やかなドル上昇」を受けて、関係者は頭が痛い事だろう。
今晩の海外時間では、米政府機関閉鎖のいったん回避を受けて、ややドル強めの地合いを想定したい。もっとも問題を先送りしただけなので、150円にタッチする場面はあったとしても追随するような強いドル買いは見送られると考える。こうした雰囲気を打破するには、強い米経済指標の内容がマストだが、製造業PMI、ISM製造業景気指数ともに弱い予想なので、本日のドルは上値が重そうだ。
今晩の海外時間は、いったん150円にタッチした後は上値が重くなると考える。上値メドは年初来高値より下の150円10銭、下値メドは149円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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