さらなるドル続伸期待も、米雇用統計に注目(1/6夕)

6日の東京市場はドルが続伸。前日の高値を超え、12月28日高値134円半ばを一時視野に捉えた値動きをたどっていた。

さらなるドル続伸期待も、米雇用統計に注目(1/6夕)

さらなるドル続伸期待も、米雇用統計に注目

〇本日のドル円はドルが続伸、133.40レベルで寄りつき徐々に下値を切り上げ一時134.35-40まで上昇
〇昨日発表の12月ADP雇用統計が予想を上回る好数字、それを受け再びドル高が進行
〇本日発表の米雇用統計への注目度強まる、好数字となればドル一段高が進行する可能性
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.20-134.90、ドル高・円安方向は134.35-40が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、移動平均の21日線(134.00-10)をめぐる攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場はドルが続伸。前日の高値を超え、12月28日高値134円半ばを一時視野に捉えた値動きをたどっていた。

ドル/円は133.40円レベルで寄り付いたのち、当初は揉み合い。しかし、徐々に下値を切り上げる展開をたどると夕方には134円台へ。一時134.35-40円まで値を上げたものの、12月末高値は超えられず、そのままドル強保ち合いに。16時現在では134.05-10円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、4日に公表された先月の米FOMC議事録が予想以上にタカ派の内容となるなか、昨日発表された12月のADP雇用統計も事前予想を大きく上回る好数字に。それを受け、為替市場ではドル高が再び進行している。油断は禁物だが、本日発表される米雇用統計への注目度がさらに強まった感も否めず、こちらも好数字となればドル一段高が進行する可能性も。
対して後者は、トルコとロシアの大統領が電話会談を実施。そのなかで、トルコのエルドアン大統領は「プーチン氏に停戦促す」とのコメントを発したものの、プーチン氏は「ウクライナ当局が領土をめぐる新たな現実を受け入れるなら対話の用意がある」という従来の主張を繰り返していたようだ。なお、それとは別にプーチン氏が36時間の「停戦指示を出した」と伝えられたものの、米欧首脳などからは逆に非難の嵐。たとえばウクライナ大統領も「ロシア軍を秘密裏に前進させる狙いがある」、「体制を整える時間を与えない」などと強く反発していた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は3日に7ヵ月ぶりとなる130円割れを示現したが、早くも下落の起点である12月28日高値134円半ば近くまで、そののちほぼ全戻しに近い反発を達成している。ただドルの上値余地が広がったか否かはまだ微妙なところで、次なる動意を見極めたい。134円半ばを超え、135円台へとしっかり乗せればさらなるドル高進行。136円台前半に位置する移動平均の200日線がターゲットになりかねない。
一時期マーケットで主流を占めていた「日米金利差縮小」観測だが、4日の米FOMC議事録などを受けて急速に後退している。黒田日銀総裁の退任もあり、日本が異次元緩和政策を転換させる公算は高いものの、米国が予想以上に金融引き締め政策を長く続ける可能性が強まっているためだ。そうしたなか、本日のNY時間には注目の米雇用統計の発表が実施される予定で、まずはその内容に注目。昨日発表されたADP雇用統計が好数字になったことからすると、上方修正期待がやや高く、逆に悪化した場合に要注意かもしれない。いずれにしても、発表する前後の為替市場は荒っぽい変動も。

テクニカルに見た場合、ドル/円はVの字型の回復で、先日示現した130円割れに達する起点の12月28日高値にほぼ面合わせしてきた。ドルの下値リスクは完全に解消されたと言って間違いなさそうだ。とは言え、本日はNY時間に注目の米雇用統計発表を控えていることもあり油断は禁物。134円半ばあるいは135円などで上値をキャップされた場合には、再び下値トライ機運が高まる可能性もあるだろう。

一方、本日は米経済指標として、12月の雇用統計や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。うち前者、そのなかでももっとも関心の高い非農業部門雇用者数の事前予想値はプラス20万人、失業率が3.7%程度と見込まれている。また、リッチモンド連銀総裁などによる講演も予定されており、そちらも一応要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.20-134.90円。ドル高・円安方向は東京高値の134.35-40円が最初の抵抗。抜ければ135円台回復を目指す。
対するドル安・円高方向は、本日東京時間に絡む動きとなっていた移動平均の21日線(134.00-10円)をめぐる攻防に注目したい。NYクローズはもちろん、ザラ場の動きにも要注意だ。しっかり下回れば133円前後がターゲットに。

さらなるドル続伸期待も、米雇用統計に注目

ドル円日足


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