明日の米中間選挙にらみつつ基本はレンジか(11/7夕)

7日の東京市場はドルが小じっかり。ただ、147円台では上値も重く、上げ渋りの様相を見せた。

明日の米中間選挙にらみつつ基本はレンジか(11/7夕)

明日の米中間選挙にらみつつ基本はレンジか

〇本日のドル円、147円台で上値重い値動き、16時現在147.20-25で推移
〇米雇用統計後も146-148円台にとどまる、レンジ取引続くか、或いは下値トライか注目
〇リスクは引き続きドル高方向、短期的には中間選挙中心とした米政治ファクターを注視
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.80-148.10、148.10-20をめぐる攻防に注目
〇ドル安・円高方向は本日東京安値146.70レベル、先週末安値の146.56が最初のサポート

<< 東京市場の動き >>

週明け7日の東京市場はドルが小じっかり。ただ、147円台では上値も重く、上げ渋りの様相を見せた。

先週末は、5日昼ごろに北朝鮮が懲りずにミサイル発射を実施。黄海に向け弾道ミサイル4発を発射したという。一方、ウクライナ侵攻中のロシアに対する無人機(ドローン)供与疑惑を、これまで否定してきたイランが初めて公に認めたことも話題に。
そうした状況下、ドル/円は先週末のNYクローズ146.60円レベルからジャンプアップした147円台で寄り付き。その後、一時的に146円台へと押し戻されたものの、再び147円台を回復し、そのまま147円台で推移したまま底堅い値動きとなった。16時現在では147.20-25円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「北朝鮮情勢」と「中国情勢」について。
前者は、11月2日そして3日に続き前述したように、週末5日にも北朝鮮からのミサイル発射が観測されている。ちなみに、一連の行動に関し北朝鮮外務省は「米韓の敵対的挑発行為への反応で、行動的警告だ」と表明していたようだ。そうしたなか米国の要請を受け、国連安保理の公式会合が開催されたが、中国やロシアは米国が緊張を高めていると主張。今回も一致した対応を取れず、機能不全を露呈しただけにとどまっている。一方、それとは別に、衛星画像をもとに「北朝鮮側からロシア側へ移動する列車が確認された」との発表がなされており、北からの武器輸出の可能性が改めて取り沙汰されていた。

対して後者は、時事通信が「中国主席、G20サミット出席の見通し」と報じたことが思惑を呼ぶ。事実とすれば、バイデン米大統領と初の米中首脳会談が開催される公算が高まったと言えそうだ。そうしたなか、中国当局の発表でコロナ新規感染者が半年ぶり高水準に達していることが明らかに。さらに、衛生当局者が「ゼロコロナ政策堅持の方針は揺るがない」と発言したと伝えられており、サプライチェーンへの影響なども週明け早々から市場の懸念材料として喧伝されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

市場の関心が高かった先週末の米雇用統計だが、結果的になかなかの乱高下をたどったものの、ドル/円はレンジを抜けていくことは出来なかった。146-148円台にはとどまっている。ドルの上値は重そうな環境下、考えられるものは次の2つ。すなわち、前述したレンジ取引が続くのか、それともドルは再び下値を試すのか。基本的には前者、146.50-148.50円といった動きを予想したいが、移動平均の21日線を依然として下回っていることなどは気掛かりだ。

FOMCなど、10月末からの日米両国の中銀金融政策発表を受け、日米の政策格差が改めて取り沙汰された格好。リスクという意味では、引き続きドル高方向にバイアスが掛かると考えざるを得ない。そうしたなか、発表される米経済指標や株価、金利の動きを注視しつつ短期的には中間選挙を中心とした米政治ファクターをしっかりと見極めたいところだ。ちなみに先の話になるが、3日付けのロイターでは「中間選挙で民主党大敗ならバイデン氏再出馬断念も」と報じるなど、次期米大統領選に影響を与える可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は先週末のNYクローズ段階で、移動平均の21日線(147.70-80円)との乖離が1円程度開いており、完全に勝負があったと思っていた。しかし、本日東京でドルが買い進められると、足もとは21日線回復を視野に入れた展開となっている。今回も果たして「ダマシ」ということになるのだろうか。とは言え、ここ1週間程度の動意を見るとドルの上値は重く149円は少し遠い印象だ。

本日は米経済指標として、9月の消費者信用残高が発表されるものの、市場の関心はそれほど高くない。それよりも、米国ファクターは明日に迫った米中間選挙をにらんだ政治要因、ユーロ圏財務相会合をはじめとする欧州ファクターにも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.80-148.10円。先週末の米雇用統計発表前後につけた148.10-20円をめぐる攻防にまずは注目。抜けても148円半ばや148.85円などが抵抗に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の146.70円レベル、そして先週末安値の146.56円が最初のサポートか。割り込めば146円割れも。(了)

明日の米中間選挙にらみつつ基本はレンジか

ドル円日足

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