米雇用統計に注目、好数字ならドル買いもあるか
〇ドル円、148.40レベルへ上昇した後緩やかな右肩下がり、148円台を割り込み一時147.85レベルへ
〇今週は147円以下はドル買い、148円半ば前後からはドル売りといった展開
〇本日米雇用統計発表、結果が予想値の範囲内なら147.00-148.50レンジ中心の値動き継続の可能性
〇雇用統計の結果が好数字の場合には、ポジティブ・サプライズからドル買い進行もあるか
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.00-149.00、148.40前後の攻防にまずは注目
〇ドル安・円高方向は、147.70前後に位置する移動平均の21日線が最初のサポートか
<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場はドルが小安い。昨日NYクローズでは維持された148円台を再び割り込む展開となっている。
ドル/円は148.25-30円で寄り付いたものの、ドルは全般的に冴えない。比較的早い時間帯に148.40円レベルで目先高値をつけたのちは、緩やかな右肩下がりをたどっていた。とくに終盤に掛けては下げ幅を拡大させ、一時は147.85円レベルへ。16時現在ではそのままドルの安値圏で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「北朝鮮情勢」と「ロシア情勢」について。
前者は、2日そして3日の早朝にも北朝鮮からのミサイル発射が観測されたが、同日深夜にも再びミサイル発射が実施されていた。トータルすれば今年30回目のことで、北朝鮮高官が「取り返しのつかない重大な過ちを犯したと知ることになる」と警告するなど、4日に終了する予定だった米韓軍事演習が一日延期されたことに対する不満が背景にあると見られている。なお、一連の北朝鮮の行動を受け、米国が4日に国連安全保障理事会の公式会合を開催するよう要請。実際される開催される見通しだ。
対して後者は、ウクライナ南部ヘルソン州を実効支配するロシア当局者が、ロシア軍がドニエプル川西岸から撤退する可能性が高いと述べたほか、オースティン国防長官が「ウクライナ軍はロシア軍から戦略上重要な南部のヘルソン市を奪還できる」との見方を示すなど、ウクライナ軍は意気軒高。しかし、兜の緒はしっかりと締めているようで、ウクライナ側からはロシアの撤退に懐疑的な見方や、撤退を装った罠の可能性も一部で取り沙汰されていた。なお、ロシアが執拗に主張していた「ウクライナによる『汚い爆弾』製造」問題だが、実施されたIAEAの査察で、その兆候は確認されなかったと発表されている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は、やや広いレンジのなかで乱高下をたどる往来相場。今週の展開を大雑把に言えば、147円以下はドル買い、148円半ば前後からはドル売りといった展開をたどっている感を否めないようだ。したがって、双方に挟まれた147.00-148.50円はなかなか居心地が良いレベル。本日の欧米時間は注目の米雇用統計が発表され、波乱含みながら結果が予想値の範囲内にとどまれば前述レンジを中心とした値動きが続く可能性もある。
2日の米FOMCで改めて米利上げスタンスの継続が確認されるなど、日米金利差という意味では引き続きドル高方向にバイアスが掛かる。そうしたなか、本日は発表される米雇用統計が注視されていることは間違いない。事前予想値を見た場合、非農業部門雇用者数や失業率など前月よりも若干悪化するとの見方が優勢だが、果たして如何に。逆に好数字が出た場合にはポジティブ・サプライズからドル買いが進行することになるだろう。
テクニカルに見た場合、ドル/円は2つの観点が注視されている。ひとつは、度々取り上げている移動平均の21日線をめぐる攻防。レベルをさらに切り上げ、足もとは147.70円前後まで達しており、ザラ場はもちろんNYクローズでも下回って引ける可能性もある。また、もうひとつは週足の陰陽についてで、仮に今週も陰線引けとなると3週連続に。トレンド転換とまではいかなくとも、来週以降さらなる調整的な下押しを否定できなくなりそうだ。
本日は米経済指標として、10月の米雇用統計が発表される予定だ。ちなみに、市場でもっとも関心の高い非農業部門雇用者数の予想値はプラス19.5万人、失業率は3.6%程度が見込まれているという。また、それとは別に前述した北朝鮮のミサイル発射をめぐる国連安保理の公式会合などにも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.00-149.00円。昨日そして一昨日のドル高値である148.40円前後の攻防にまずは注目。上抜ければ週間高値148.85円を目指す。
対するドル安・円高方向は、足もと上回って推移している移動平均の21日線が最初のサポートか。割り込めば146.80円レベルがターゲットか。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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