NZ/円、短期は下値リスクを残した状態。中期は“強気”を維持。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、米FOMCで0.75%の利上げが実施され、市場の予想通りだったものの、パウエルFRB議長が「利上げ幅縮小予想は利下げ転換を意味しない」「ターミナルレート(最終着地点)は予想より高くなる可能性」を示唆するなど、内容がタカ派的だったことからドル金利が上昇、これを受けてドルは全面高の展開となりました。NZドルは対米ドルで下落、対円でも上値を抑えられる展開となっています。
チャートを見ると、日足は10/11につけた80.70を直近安値として反転、上昇の流れが続いていましたが、11/2の陰線が80.70を基点とする短期的なサポートラインを下抜けた位置で終えており、日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなっています。現状は85.00-10にある強い下値抵抗を守っていますが、85円を割り込み、さらに84.60-70の抵抗を下抜けて終えた場合は、短期トレンドが変化して、82円方向への一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は、86.10-20,86.80-90,87.10-20に、下値抵抗は85.40-50,85.00-10,84.60-70にあります。21日、120日、200日移動平均線は、84.25,84.55,83.29に位置しており、短期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足を見ると、前週足から上寄りした位置に寄せ線に近い形の足が出ています。下ヒゲがやや長く、下値トライに失敗しており、また、下値を切り上げる流れも維持していますが、86円台前半の上値抵抗を上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。また、今年1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来たサポートラインも上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。この週足の上値抵抗は86.60-70にあります。一方で、2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを守っており“NZ強気”の流れには変わりなく、中期トレンドは82円割れで越週しない限り、大きく変化しません。週足ベースで見た上値抵抗は86.20-30,86.60-70,87.20-30,88.00-10に、下値抵抗は85.10-20,84.00-10,83.50-60にあります。31週、62週移動平均線は84.33と81.55にあり、中期トレンドをサポートしています。
11/3現在、31週移動平均線は84.33に、62週線は81.55にあり中期トレンドをサポート中です。
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