オーストラリアドル週報(2022年11月第1週)

豪ドルは対米ドルで下落、対円でも反落し、4日現在も今週の安値圏で推移しています。

オーストラリアドル週報(2022年11月第1週)

豪ドル/円、上値の重い展開続く。中期トレンドは“強気”。

10月31日に発表された豪9月の小売売上高は前月比+0.6%、前年同月比+17.9%と9カ月連続の増加となり、事前予想を上回る好数値となりました。また、11月1日、豪州準備銀行は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.25%引き上げ、2.85%としました。声明では今後一定期間さらに引き上げることを示唆しましたが、従来のスタンスと内容に大きな変化がありませんでした。良好な経済指標発表を受けて、豪ドルは対米ドル、対円で上昇する場面がありましたが、米FOMCで0.75%の利上げが決定され、その後のパウエルFRB議長の記者会見がタカ派的な内容であったことから、ドル金利が上昇してドルが全面高の展開となり、豪ドルは対米ドルで下落、対円でも反落し、4日現在も今週の安値圏で推移しています。

チャートを見ると、日足は今年1月につけた80.37と8月につけた90.52を結ぶサポートラインを下抜けた位置で推移しており、下値リスクがより高い状態にあります。また足元では、10/13につけた90.85を直近安値として下値を切り上げて来た短期的なサポートラインを11/3の陰線が下抜けた位置で終えており、新たな下落リスクが点灯しています。95円台を回復して引けない限り、日足の形状が改善せず、下値余地がさらに拡がる可能性により警戒が必要です。日足の上値抵抗は93.90-00,94.60-70,95.10-20に、下値抵抗は93.00-10,92.60-70,92.00-10にあります。92円割れで終えた場合は90円方向への新たな下落リスクが生じます。

一方直近の週足は小陰線で終え、上昇一服となりました。単体では下げエネルギーの強いものではありませんが、1月につけた80.37を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを下抜けた位置で終えており、下値リスクが高い状態です。週足の上値抵抗が94.50-60,95.50-60にありますが、95.60超えで越週出来れば下値リスクが後退します。週足の下値抵抗は93.00-10,92.00-10にあります。92円台を維持出来ずに越週した場合は長期的なサポートポイントである90円台をトライする動きが強まり易くなります、31週、62週移動平均線は93.46と88.32に位置しており、これらを実体ベースで守っていますが、週足の形状が悪化しており、下値リスクがやや高い状態です。

豪ドル/円、上値の重い展開続く。中期トレンドは“強気”。

11/3現在、31週移動平均線は93.46にあり若干上抜けているが、下値リスクを残した状態。62週線は88.32にあり中期トレンドをサポートしている。

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