上値重そうだが、再びドル買い優勢に(10/28夕)

28日の東京市場はドルが小高い。ただ、移動平均の21日線も位置する146円後半では頭も重くも、上昇は阻まれた。

上値重そうだが、再びドル買い優勢に(10/28夕)

上値重そうだが、再びドル買い優勢に

〇本日のドル円、日銀会合結果を受け一時上下動をたどるも147円に届かず、146円後半では頭が重い
〇昨日ECBが0.75%の利上げを発表、本日日銀は予想通りの「金融緩和維持」を発表
〇ドル円は昨日145.11の安値をつけるも、市場は再びドル買い・円売りが優勢な状況に
〇146.80レベルに位置する21日線に絡んだ値動き、下抜け失敗に終わるのかしっかり割り込むのか注目
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.50-147.80、ドル高・円安方向は146.93の攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、146円半ばが弱いサポート

<< 東京市場の動き >>

28日の東京市場はドルが小高い。ただ、移動平均の21日線も位置する146円後半では頭も重くも、上昇は阻まれた。

ドル/円は146.25-30円で寄り付いたのち、ドルはじり高推移となった。そののち、昼ごろに発表された日銀会合結果を受け、やや激しい上下動をたどるも大きな意味ではレンジ内。上値は重く147円にはとどかず。ただ、流れとしてはドルの買い戻しが若干優勢な展開で、16時現在では146.55-60円で推移し、欧米市場を迎えている。
なお、為替市場への影響は軽微だったが、北朝鮮は本日昼前後に14日以来となる「弾道ミサイルの発射」へと動いていたようだ。

一方、材料的に注視されていたものは「日欧金融政策」と「ロシア情勢」について。
前者は、昨日ECBが金融政策決定会合の結果として0.75%の利上げを発表。また、「追加利上げは会合ごとに決定する」としつつも、「インフレ見通しへのリスクは主に上振れ方向」、「さらに数回の会合で利上げをする可能性はある」などとし、全体のトーンはやや強気だった。一方、それに続き本日昼前に日銀も政策決定会合の結果として、予想通りの「金融緩和維持」を発表している。ただ、声明のなかで「為替市場の急激な変動がみられる」、「金融・為替市場の動向などを十分注視」などとし、市場への配慮を示したことが若干意外だったかもしれない。

対して後者は、ロシア当局が25日から3日間、首都モスクワで「テロ鎮圧演習」を実施したことが明らかに。市民のあいだに動揺が広がっている、とする報道も観測されていた。そうしたなか、プーチン大統領による傍若無人ともいえる数々の発言が伝えられると、一部で話題になっていたようだ。たとえば、「ロシアのみがウクライナ領土の保全を保証できる」、「ウクライナ戦争に後悔はない」、「世界は第二次世界大戦以来、もっとも危険な局面にある」−−など。まさに言いたい放題だった。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、昨日145.11円の安値をつけるも、ロイターなどが公式レートとしている21日の円買い介入後安値144円半ばを更新することは出来なかった。ともかく昨日の下値トライを経て、足もとなど市場は再びドル買い・円売りが優勢な状況に。一足飛びに150円トライといった様相は予想しにくいが、それでもドルは目先底堅く推移する展開か。移動平均では146.80円レベルに位置する21日線をめぐる攻防にまずは注目だ。
効果を疑問視する向きも少なくなかった政府・財務省介入だが、ここまでは結果として大成功を収めている感。とは言え、本日の日銀会合結果を見ても、日米金利差が今後大きく縮まることは見込みにくく、大きなトレンドであるドル高・円安という流れそのものは変わりそうにない。昨日短期的な底入れをした感も否めないだけに、本日以降も発表される米経済指標の内容如何ではドルのじり高、150円方向に向けた動きが続く可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は146.80円レベルに位置する21日線に絡んだ値動き。昨日はザラ場ベースでなかなかしっかり割り込んできた感が一時見られたが、NYクローズベースでは結局下回れず。その後、本日東京時間も21日線挟みでの一進一退をたどっている。来週の相場を見極める一因として、果たして今回も下抜けは失敗に終わるのか、それとも8月以来となる「しっかり」とした割り込みとなるのか、ザラ場はもちろんNYのクローズレベルにも大いに注目だ。

本日は米経済指標として、9月のPCEデフレーターや10月のミシガン大学消費者信頼感指数確報などが発表される予定となっているほか、引き続き注目企業の決算発表も多い。そのほか決定事項ではないが、前述したように北朝鮮のミサイル発射もあり、日米や日韓による高官電話協議や、非難コメント発表などもありそう。そちらも一応要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.50-147.80円。ドル高・円安方向は21日線そして昨日東京高値の146.93円の攻防にまずは注目。上抜けると147.30円前後、147円半ばなどに弱い抵抗あり。
対するドル安・円高方向は、146円半ばが弱いサポートで、下回ると本日東京安値でもある146円レベルがターゲットに。

上値重そうだが、再びドル買い優勢に

ドル円日足


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