ドル円当面の見通しとターゲット(16年9月23日)

日米双方の金融政策イベントが終わり、日銀は現状維持とするもののマネタリーベースからイールードカーブを金融政策の軸とする物差しの変更がありました。

ドル円当面の見通しとターゲット(16年9月23日)

ドル円当面の見通しとテクニカルポイント

100.50のターゲット達成済み

週初の週報においてドル円の見通しは長期的な円高を示す下降チャンネルの中での推移が継続していることから100.50レベルをターゲットとしていると書きましたが、既に同ターゲットは達成し戻りが弱い展開が続いています。

日米双方の金融政策イベントが終わり、日銀は現状維持とするもののマネタリーベースからイールードカーブを金融政策の軸とする物差しの変更がありました。またFRBは利上げを見送ったものの年内12月の利上げが濃厚となっています。株式市場は、イールドカーブスティープ化による銀行への収益寄与の思惑から日本株は広く上昇、米国の利上げ見送りにも反応し日米ともに主要株価指数は大幅高となりました。

株式市場秋は売り?トランプリスクも円高要因

いっぽうで、為替市場は米国の利上げ見送りと日本の長期金利上昇の可能性から金利差縮小との思惑が働きドル売りの動きとなったことに加え、いったんは買いが強まっている株式市場も季節的に秋は売りが強まる可能性があること、また現状ではトランプ共和党候補が勝つ可能性は低いものの、まさかの事態を考えると株安とリスクオフの円高が起こる可能性があり、警戒感がたかまっているのが今のドル円相場と言えます。

ここでは、テクニカルに次のターゲット、そして戻しの限界点について見てみることとします。次のチャートはドル円の7月中旬以降の動きを4時間足で示しています。青色の枠は週、紫の枠は月をまとめたものです。

           ドル円四時間足

           ドル円四時間足

101円台後半が戻しの限界か

まず、現状ですが日銀会合後の高値102.79と昨日アジア市場の安値100.10のフィボナッチ・リトレースメントとして半値の101.44、61.8%戻しの101.76という2つの上値限界点が見えてきます。いったん大台をトライする動きは失敗したものの、101円台半ばから後半が戻しの限界点で再びドル売り・円買いの動きが出やすいと考えられます。

99円台前半がターゲット

そして、その次の動きですが、7月高値107.50から8月安値99.54、そこからの9月高値104.32から逆N波動のフィボナッチ・エクスパンションを計算すると61.8%が99.41となります。また直近の9月高値104.32から7日安値101.24、そこから14日高値103.36からの逆N波動のフィボナッチ・エクスパンションを計算すると127.2%(161.8%の平方根)が99.43となります。

2つの起点から計算されるフィボナッチ・エクスパンションが同じ水準を示していることは重要なポイントと感がられます。シナリオとして101円台半ば程度まで戻した後に99.40レベルをトライする流れ、あるいは戻しきらずにこのまま99.40レベルをトライする流れ、どちらの可能性もあり得ますが、99円台前半が現在のターゲットとなっていることだけは間違いないようです。

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