NZ中銀の金融政策結果(2016年9月23日)

昨日22日にNZ中銀はキャッシュレートを2.0%のまま据え置き決定しました。

NZ中銀の金融政策結果(2016年9月23日)

NZ中銀の金融政策結果

昨日22日にNZ中銀はキャッシュレートを2.0%のまま据え置き決定しました。

据え置きは大方の予想通りとなり、1NZドル=0.7340米ドル付近で推移していた為替は緩和基調継続の内容に瞬間0.7315まで下落しましたが、据え置き好感しNZドルは0.7370手前まで買い戻され、0.7310〜20付近で昨日は終了しました。
現在は0.7280付近まで下落していますが、材料としては、中銀の緩和基調継続や中銀が地域銀行への4半期開示の指針を公表したためと見られています。 
上値は0.7360〜70の抵抗線に止められ、現在はポジション調整売りになっているようです。強いサポートは0.7220〜30にあり、これを切ると一段のNZ下押しになりそうです。それでも大きなトレンドライン(0.6940〜0.7520のNZドル右肩上がり)の中で推移しているので、押し目あればNZ買いになります。(9月23日11:25、1NZドル=0.7277米ドル)

尚、中銀の要旨は以下となっています。

(中銀声明要旨)
理事会はキャッシュレートを現状の2.0%に据え置きを決定した。

世界的な、かつ予想以上の金融緩和によって成長が支えられているものの、世界経済の成長は依然予想トレンドを下回っている。過剰供給と低迷する商品価格により、世界的なインフレは抑え込まれている。最近の国債イールド上昇や株高により、世界的なボラティリティは最近上昇している。先々も世界経済成長や商品価格は不透明のままであり、政治的な不確実性も残っている。

弱い世界経済や相対的にNZより低い金利により、NZドル上昇の圧力が掛かっている。8月の貿易加重平均によるNZドル高は想定以上となった。最近の輸出価格の改善にも関わらず、NZドル高が輸出や輸入の価格競争力に影響を与え、インフレを抑え込んでいる。

第2四半期のGDPは中銀予想に沿ったものとなり、内需は移民の純流入によって伸び、建設業や観光業の上昇、緩和基調の金融政策などにより上昇している。日用品は8月には底固い数値だったが、年を通してはまだ低く、年内も不透明である。移民流入は強い成長を支えているが、一方で賃金上昇を抑えている。
住宅価格インフレは依然過剰気味で、金融市場の安定性に関心がもたれている。

インフレは目標値を下回り、貿易ベースではマイナスである。消費者物価指数も9月末四半期では年率ベースで弱いものと予想されている。年ベースのインフレは、緩和基調や内需の強さにより、12月末の四半期には上昇すると予想している。長期的なインフレは2%に向けて上昇していくと期待している。

金融政策は緩和基調を維持していくこととし、将来のインフレ状況次第では更なる緩和政策が求められることもある。我々は新興国などの成長を引き続き注視していく。
(要旨は以上)

(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。

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