ドル円の下値を見極める展開(週報2016年9月第四週)

円は、日銀の政策枠組み変更

ドル円の下値を見極める展開(週報2016年9月第四週)

ドル円:9月19日からの先週

ドル円は一時100.09と、8月26日以来の安値圏をつけました。

19日は、前週末の引けの102.28からややギャップダウンの102.23ではじまり、直後につけた102.41が19日の高値になりました。その後は、穏やかにじりじりと下降を続け、19日安値の101.57を付けた後、101.91まで上戻して引けました。

20日は、前日引けの101.91で始まり、やや上昇し102.06、これが20日の高値でした。この後、欧州時間に入り欧州株が弱く始まり
20日の安値101.53まで下押し、その後は高値と安値の狭い間でもみ合いの後、101.71で引けました。

ドル円:9月26日からの今週

21日は、前日引けの101.70で始まり、その後、日銀の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」導入決定の報道で日経平均株価の急伸とともに21日高値の102.78まで上伸しました。その後の黒田日銀総裁の記者会見で、「長期国債買い入れ額80兆円から増減あり得る」と述べると一転し円高・ドル安先行に変わり、海外時間に入ってもその流れが続き、NYで100.29で安値引け。

22日は、前日引けの100.30で始まり、直後100.09まで下押ししました。その後は、穏やかなじりじりと上昇を続け、NY時間に入り22日の高値100.92を付けて、その後はその水準でもみ合った後、100.75で引けました。

23日は、前日引けの100.75で始まり、東京時間はまず23日高値の101.24まで上戻し、一転22日安値の100.66まで下押しました。欧州時間に入り欧州株が弱くはじまるも下げ幅を縮小で101.16まで上戻し、その後やや下押しの101.02で引けました。




ポイント:20/21の日銀金融政策決定会合と、FOMCを乗り越えて、次を見極める週

CME通貨先物ポジション状況:9月20日時点
     (9月20日) (9月13日) (9月6日)
円     58785 56846  54489  
ユーロ  ▲85025▲81475▲92630
ポンド  ▲58686▲82821▲89969

シカゴIMM:投機・投資家筋のポジションで9月20日付けのネットの円の買い持ち高は今回もやや増加。
直近ネット円い持ち最高水準は、2008年3月25日 +65,920、2004年2月6日 +64499、
過去最高ネット円売り持ち高は、2007年6月26日 -188,077

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
12.29(+0.27)日中高値は12.58、米株の軟調を背景に、リスク志向の動きが巻き戻されました。
過去最大は2016年の32.09、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39

先週、日・米の中央銀行会議を乗り越えましたが、
思いのほか市場は動意薄で、今後の方向性を示唆する動きにはなりませんでした。

先週は下値を模索、
9月21日の 100.29
9月22日の 100.09
9月23日の 100.66

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
先行スパン2が 103.45で下降中
先行スパン1が 102.31で下降中
基準線が    101.98で横ばい
転換線が    101.73で下降中

全て実勢値の上にいます
また
下値目途は
8月16日の 99.54
6月24日の 99.00

これだけ見ると下値目途をいつ試しに、下押しを開始してもおかしくありません。
上値更新を試しに行くためには、転換線と基準線を上抜け、102台に乗せる必要があるでしょう。

予想レンジは、98.80~102.80 と見ます。

オーダー/ポジション状況

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