米FOMCに注目、利上げ幅より見通しに注意か
〇本日のドル円、137円半ばを挟んだレンジ取引に終始、16時現在136.90-95で推移
〇移動平均21日線(136.85前後)に絡む攻防に注意、調整一巡しドル高へ向かう展開か
〇本日の米FOMC、予想通り0.75%利上げ実施の場合、レンジ取引継続か
〇FRB議長による次回9月会合見通し、利上げ幅に対する発言への関心高い
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.30-137.80、137.15レベルの攻防に注目
<< 東京市場の動き >>
27日の東京市場は揉み合い。このあとNY時間の材料をにらみ、137円半ばを挟んだ30ポイント強のレンジ取引に終始している。
ドル/円は136.90円で寄り付いたものの、積極的な動意に欠ける往来相場。途中、米金利の動きに注目した動きもあったが、いまひとつ盛り上がらずに尻すぼみ。結局、136.80-137.15円といったレンジ内で方向性の定まらない一進一退に。16時現在では136.90-95円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、ロシアによる港湾攻撃から再開が危ぶまれた「ウクライナの穀物輸出」問題について、ロシア国防省は「調整機関がトルコのイスタンブールで作業を開始した」ことを明らかにした。ただ、飽くまでもロシアサイドのみの発表で明確なことはわかっていない。
それとは別に、ロシアからのガス輸送について、パイプライン「ノルドストリーム」を運営するガスプロムが「ガスの輸送量を8割減らす」と発表。これにウクライナ大統領が噛み付くと「ロシアは欧州へのガス供給を意図的に削減している」と非難したうえで、ロシアに対する一段の制裁措置実施を呼びかけていた。
対して後者は、中国を訪問したG20議長国であるインドネシアのジョコ大統領は習国家主席と北京で会談。G20への招待を打診したが、参加の明言は得られなかったという。そうしたなか、中韓高官が電話会談を行い、米韓合同軍事演習の正常化を発表した韓国に自制を求めたほか、バイデン氏が「週内に実施する見通しは変えない」と発言していた米中首脳による電話会談はロイターなどが「28日に決定された」と報じている。
<< 欧米市場の見通し >>
足もとのドル/円は14日139.39円と、22日の135.57円に挟まれたレンジ取引の様相だ。今回こそは時間ではなく価格調整を期待していたものの、結果からすると今回も価格調整となっている。いずれにしても、まずは前述した3.8円ほどの足もとボックス圏を如何に抜けていくのかに注目。本日は米FOMCという注目材料が予定されることから期待感は高いものの、予想通りの結果であればほぼ織り込まれており、レンジ取引継続といった声も多い。
今週は週間を通して注目材料目白押しだが、週間最大の関心事といえばやはり本日の米FOMCになるだろう。「0.75%」の利上げが実施されることはほぼ市場のコンセンサスで、織り込まれている。果たして「サプライズ」があるのだろうか。また、それとは別に次の9月会合以降の見通し、利上げ幅に対する言及への関心も高いようだ。あまり明確な言及はないと予想するが、早ければ12月にも利上げが打ち止めになるとの見方も取り沙汰されるだけに、文言によっては市場の波乱要因にもなりかねかい。
テクニカルに見た場合、足もとのドル/円は3.8円というやや広めのレンジ取引をたどっており、明確な方向性は乏しい。ただ、先週末にしっかりと割り込んできた移動平均の21日線(136.85円前後)を昨日NYクローズでも再び上回ってきたことは気になる。早くもドルの下押し、調整は一巡し相場が再びドル高へと向かうシグナルなのだろうか。本日も引き続き21日に絡む攻防には注意を払いたい。
本日は米経済指標として、6月耐久財受注速報などが発表されるほか、米企業の決算発表も多いが、やはり米FOMCが最大の材料か。たとえ一時的にせよ、FOMCの金利発表とFRB議長の記者会見前後の相場は、やや荒っぽい変動をたどる可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.30-137.80円。ドル高・円安方向は東京高値137.15円レベルの攻防にまずは注目。抜ければ138円近くまでの上昇も。
対するドル安・円高方向は、昨日再び上抜けてきた21日線が最初のサポートか。割り込めば、昨日安値などにもあたる136.30円レベルがターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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