米FOMC注目、乱高下注意もドルは底堅そう(3/16夕)

16日の東京市場でドル円はレンジ取引。ドルは強含みで推移し前日高値接近するも超えられず、やや上げ渋りの感も。

米FOMC注目、乱高下注意もドルは底堅そう(3/16夕)

米FOMC注目、乱高下注意もドルは底堅そう

〇本日のドル円、118.15-45でのレンジ取引、積極的売買手控えられる
〇本日は米FOMC結果発表、パウエル議長会見予定、乱高下など変動に注意
〇昨日のドル円、16年12月高値118.66迫る、基本的にはドル高継続か、調整警戒する声も
〇ウクライナ情勢、停戦交渉本日16日も継続、合意期待根強い
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは117.70-118.80、118.45をめぐる攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、昨日安値117.70が目先のサポート

<< 東京市場の動き >>

16日の東京市場でドル円はレンジ取引。ドルは強含みで推移し前日高値接近するも超えられず、やや上げ渋りの感も。

ドル/円は118.30円前後で寄り付いたものの、積極的な売買は手控えられている。このあとのNY時間に注目のFOMC結果公表などが予定されていることもあり、手控えムードが強かった。118.15-45円といった30ポイント弱の一進一退で、動意は欧米時間へと持ち越された格好だ。16時現在ドル/円は寄り付きと同水準で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「ウクライナ情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、前日“技術的な理由”から中断した「4回目の停戦交渉」が再開したが、またもや合意には至らず。ただ、過去3回とは違い、「次につながるような議論が行われた」といったように報じるメディアも少なくない。なお、協議は本16日も続けて行われる見込みで、そちらも改めて注視されている。そうしたなか、ロシアは「欧州評議会からの脱退」を明らかにしたほか、「バイデン氏やトルドー氏など米加首脳のロシア入国禁止」も発表。欧米諸国との対決姿勢を示唆するような動きが複数観測されていた。

対して後者は、昨日ブルームバーグが「ドイツのコロナ感染が再び急増」と指摘したうえで、オランダやオーストリア、スイスなどでも感染率が再び上昇していると報じた、と紹介したが中国や韓国における感染拡大も市場で話題に。実際、韓国当局は15日のコロナ新規感染者が「過去最多の40万人超になった」と発表したほか、中国も本土の深センなどがロックダウンに陥っているだけでなく、香港が医療体制の逼迫に陥っており、中国政府から医療チームが派遣されるなどと伝えられている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は昨日118.45円まで一時続伸。2016年12月に記録した118.66円まで、あと20数ポイントというレベルまで達している。その後もドルは強含みの展開をたどり、事実本日東京時間は一度も118円台を割り込んでいない。「米FOMC後は材料出尽くしで調整のドル売り先行」−−などといった見方をする向きもあるものの、基本的にはドル高継続か。119円方向に向けた動きをたどる公算が大きいように思っている。
ウクライナ情勢への懸念は依然としてくすぶるものの、前述したような状況で市場筋からは停戦合意期待も根強い。少なくとも、これまでのような強烈なリスク要因とはなっていないようだ。そうしたなか、本日は米FOMCの結果発表ならびにパウエルFRB議長の記者会見に注目。ただ、ほぼ予想通りの結果に終わったとしても、下がったところで買いたいとの向きは多く、ドルは底堅く推移するとの声も取り沙汰されていた。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日の118.45円でドル高も一服。足もとは118円台での小康となっている。問題は、米FOMCなどの材料を受けた次の一手。基本的には118.66円を超え、119円台乗せへと向かう動きが予想されるが、短期的な上昇スピードの速さから本格調整を警戒する声もある。ちなみに、一連のドル高の起点が2月末の114.40円とすれば、上げ幅の38.2%戻しは116.90円レベル。117円割れ程度までの下押しも否定できないようだ。

材料的に見た場合、中長期的には日本やフィリピンと領海や海洋問題でのいざこざが再び台頭してきた「中国情勢」、ブラジルで「デルタクロン」と呼ばれる新型の感染が見つかったと伝えられている「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」、「エネルギー・穀物相場への懸念」−−などに注目。

一方、本日は米経済指標として、2月の小売売上高や3月のNAHB住宅市場指数が発表されるほか、さらに延長された「4回目の停戦交渉」など材料は多い。ただ、それでももっとも警戒されているものは米FOMCの結果発表と、パウエルFRB議長の記者会見。乱高下など荒っぽい変動にも一応注意しておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは117.70-118.80円。昨日高値118.45円をめぐる攻防に注目。抜けると118.66円がターゲットに。さらに超えると119円接近も。
対するドル安・円高方向は、昨日安値117.70円が目先のサポート。少し遠いが前記したフィボナッチポイントの116.90円レベルを目指す展開か。

米FOMC注目、乱高下注意もドルは底堅そう

ドル円日足


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