『変異種が確認されるも、約10ヵ月ぶり高値圏で堅調推移』
〇南ア円地合いの強さ、南ア中銀緩和観測後退、リスク選好ムードに週末にかけ7.14まで上昇
〇南ア円、テクニカル面・ファンダメンタルズ面共に、ポジティブな材料が増えつつある
〇南アフリカランド円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.00ー7.25
今週のレビュー(12/21−12/25)
今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.10円で寄り付いた後、@南アフリカ国内で新型コロナウイルスの変異種が確認されたこと背景に、週明け早々に週間安値6.96円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、Aテクニカル的な地合いの強さ(一目均衡表三役好転+移動平均線のパーフェクトオーダー)や、B南アフリカ中銀による追加緩和観測の後退、C直近高値を上抜けたことに伴う短期筋のロスカット(ストップBUY)、D英EU交渉の大筋合意を背景としたリスク選好ムードの高まりが支援材料となり、週末にかけて、2/27以来、約10ヵ月ぶり高値となる7.14円まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/26午前5時00分現在)では、7.08円前後で推移しております。
来週の見通し(12/28−1/1)
南アフリカランド円相場は、週末にかけて上値を伸ばし、約10ヵ月ぶり高値(2/27以来)となる7.14円まで反発しました。強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転(@ローソク足の雲上限突破、A転換線の基準線上抜け、B遅行線のローソク足上抜けが全て揃う状態)や、移動平均線のパーフェクトオーダー(上から順番に長期MA、中期MA、短期MAが並ぶ状態)が点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております。目先は2/21に記録した高値7.48円を試す展開が想定されます。
ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカに友好的なバイデン新政権が来年1月に誕生する可能性が高まっていることや、A南アフリカ中銀による追加緩和観測が後退しつつあることなど、南アフリカランド円相場を下支えする材料が増えつつあります(但し、南アフリカ国内において新型コロナウイルスの変異種が確認されたことや、国営電力会社エスコムを巡る負債問題が続いていることなど、懸念材料が残っている点には引き続き留意が必要)。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル面・ファンダメンタルズ面共に、ポジティブな材料が増えつつあります。12/28に予定されている南ア11月貿易収支や、12/31の中国12月製造業PMI(南アフリカは中国と経済的な結びつきが強いことから、中国経済指標の影響を受けやすい)、新型コロナウイルスの感染拡大状況(特に南アフリカ国内において新異種感染が拡大するか否か)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(1/1は南アフリカ祝日)。
来週の予想レンジ(ZARJPY):7.00ー7.25
注:ポイント要約は編集部
南アランド円日足
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