『リスク選好ムードを背景に約10ヵ月ぶり高値圏へと続伸』
〇南ア円週末にかけ10か月ぶり高値7.12まで急伸
〇世界的リスク選好回復、南ア指標の好調が背景
〇南ア円テクニカルな強さ顕著、ファンダメンタルズも下支え
〇テクニカル主導の南アランド円相場続伸がメインシナリオ
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.00ー7.30
今週のレビュー(12/14−12/18)
今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週明け早々に週間安値6.87円を記録するも、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、@世界的なリスク選好ムードの高まり(リスクアセット買い→新興国通貨への資金流入)や、A南ア第4四半期BER消費者信頼感指数(結果▲12、前回▲23)の良好な結果(南アフリカ経済の持ち直し期待)、B南ア11月生産者物価指数(結果0.0%、予想▲0.2%)の予想比上振れ(南アフリカの物価の落ち着き→南アフリカ中銀による追加緩和観測後退)、C直近高値を上抜けたことに伴う短期筋のロスカットが支援材料となり、週末にかけて、2/27以来、約10ヵ月ぶり高値となる7.12円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/19午前5時30分現在)では、7.09円前後で推移しております。
来週の見通し(12/21−12/25)
南アフリカランド円相場は、週末にかけて上値を伸ばし、約10ヵ月ぶり高値(2/27以来)7.12円まで急伸しました。日足ベース、週足ベース共に、強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転、移動平均線のパーフェクトオーダー、ボリンジャーバンド上限に沿って高値を更新し続けるバンドウォークが発生するなど、テクニカル的な強さが顕著となっております(目先は2/21に記録した高値7.48円を試すシナリオを想定)。
ファンダメンタルズ的に見ても、来年1月のバイデン新政権誕生期待(バイデン氏は南アフリカに友好的)や、南アフリカ中銀による追加緩和観測の後退(他国が緩和姿勢を強化する中、相対的に南アフリカランドへ資金流入し易い状態)、世界的なリスク選好ムード(リスクアセット上昇→新興国通貨上昇)など、南アランド円相場を下支えする材料が増えつつあります。
新型コロナウイルスの感染拡大(南アフリカ政府は新たな2つの地域をホットスポットに追加)や、国営電力会社エスコムを巡る負債問題など、懸念材料は幾分残るものの、来週はテクニカル主導の南アランド円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします(来週は南アフリカの経済指標の発表はなし。また12/25はクリスマス休暇で流動性が極端に薄くなることが想定される為、突発的な動き=フラッシュクラッシュに要注意)。
来週の予想レンジ(ZARJPY):7.00ー7.30
注:ポイント要約は編集部
南ア円日足
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