トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「テクニカルに中期的なターゲットとなる12.85レベルをサポートに、3週間前までの安値圏をレジスタンスと考え13.25レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が12.38レベル、高値が13.14レベルと、週初からトルコリラ売りが止まらず、テクニカルなターゲットを次々と下抜けてきています。
先週のトルコリラはこれまでのアゼルバイジャン・アルメニア紛争とロシア製ミサイル発射による米国との摩擦に続いて、フランスで反イスラム風刺画をマクロン大統領が擁護したことから、イスラム諸国との対立が広がり、トルコもフランスを非難したことで、フランスだけでなく改めてEUとの関係悪化が懸念される事態となりました。
そして、当局がトルコリラ安に対して介入していないことや、反トルコのバイデン候補勝利の可能性が高いこともトルコリラの悪材料となっています。実際に米国大統領選でバイデン候補が勝利した場合、ランドにとっては好材料(親中派のイメージから)、トルコにとっては悪材料と新興国通貨でも明暗を分けることとなりそうです。
また史上最安値更新を続けていることから、目立ったサポートが各大台程度しか無いということもトルコリラ安に歯止めがかからない状況を作り上げていると言えるでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
中段のドルトルコリラの動きで急速にトルコリラ安が進んでいることが、トルコリラ円でも下げを加速させています。テクニカルには、9月10日高値を起点とした逆N波動によるフィボナッチエクスパンションでは、127.2%(161.8%の平方根)、161.8%と下抜け、現状は最終ターゲットと考えられる261.8%エクスパンションとなる12.14をターゲットとする動きです。
戻りは鈍そうですから、161.8%エクスパンションの水準を戻りの限界と考えてよさそうです。今週はテクニカルなターゲットの水準を参考に、12.15レベルをサポートに、12.85レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2020.11.04
トルコリラ円見通し 10月22日から9日連続の史上最安値更新、大地震被害も圧迫要因(20/11/4)
トルコリラ円は10月22日に10月15日安値を割り込んで史上最安値更新を再開したが、22日から11月3日まで9営業日連続で最安値を更新した。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2020.11.02
トルコリラ円見通し 10月27日から7日連続の史上最安値更新、週明け早々に安値更新8日目に入る(20/11/2)
史上最安値は週末の31日早朝時点で12.41円まで切り下がった。週明けの11月2日朝には12.39円までさらに安値を更新している。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。