豪ドル/円、短期は“豪ドル弱気”に変化。一段の下落リスクに注意。
28日に発表された豪7-9月期のCPI(消費者物価指数)は前期比+1.6%と4-6月期の▼1.9%から急上昇し、前年比でも+0.7%となりました。在宅勤務用の家具、家電の購入、チャイルドケアの無償提供の終了、原油価格の回復などが寄与しています。発表直後は上値トライの動きが強まりましたが、欧米でのコロナウィルス感染者数が拡がりを見せる中、世界経済の先行きに不透明感が増しており、豪ドルは積極的な買いにも繋がらずに反落しています。また、30日に発表された7-9月期のPPI(生産者物価指数)も前期比+0.4%、前年比▼0.4%で、この結果を見た直後に小幅上昇する場面がありましたが、直ぐに反落に転じています。
チャートを見ると、日足は8/31に付けた78.46を直近高値として上値を切り下げる流れが継続中で、この間に2手前の10/28の陰線が74円割れで終えたことにより、一段の下落リスクが生じています。短期トレンドは76円台を回復して終えない限り、“豪ドル弱気”の流れにあります。日足の上値抵抗は73.80-90、74.00-10、74.40-50に、下値抵抗は73.10-20、72.50-60、71.90-00にあります。21日、120日移動平均線は75.01と74.97に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは“豪ドル弱気”に変化しています。また、200日線は72.81にあり、これを上抜けた位置をキープしていますが、日足の形状が悪化しており短期トレンドも変化していることから、これをすり抜ける可能性があります。
一方週足を見ると、先週足は値幅の小さい足で越週しましたが、反発余力に欠けるもので、今週は上値を追い切れずに再び下げ足を速めています。また、2017年9月に付けた90.30を基点として上値を切り下げる流れに変わりないこと、3月に付けた59.91を基点として下値を切り上げて来た流れからも下抜けた位置で推移しており、下値リスクが高い状態に変わりありません。74円台を回復できずに越週した場合は、来週以降一段の下落に繋がり易くなります。週足の上値抵抗は74.10-20、74.90-00に、下値抵抗は73.20-30、71.80-90にあります。31週、62週移動平均線は73.46と73.25にあり、下値抵抗として働いた状態ですが、72円割れで越週した場合は、中期トレンドも変化して70円方向への一段の下落リスクが点灯します。
10/29現在、31週、62週移動平均線は73.46と73.25にあり中期トレンドは“豪ドル強気”を維持しているが、両者が収束しており、一方向へ動き出す可能性に要注意。
オーダー/ポジション状況
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