ニュージーランドドル週報(2020年10月第5週)

世界の株式市場が急落、為替市場もリスクオフの動きが強まっており、NZドルは、対米ドル、対円で下落基調が強い状態にあります。

ニュージーランドドル週報(2020年10月第5週)

NZ/円、下値リスクが点灯中。68.50割れで終えた場合は一段の下落へ。

今週は27日に9月NZ貿易収支の発表があり▼10.17億NZドル(輸出:40.05億NZ/前月比▼8%、輸入:50.22億NZドル/(同)▼11.4%)で、前年同月比では赤字幅が縮小しましたが、為替相場には反応がありませんでした。欧米でCOVID19の感染者が急増し、景気先行きに不透明感が増したことから、世界の株式市場が急落、為替市場もリスクオフの動きが強まっており、NZドルは、対米ドル、対円で下落基調が強い状態にあります。

チャートを見ると、日足は9/2に付けた71.98を戻り高値として上値を切り下げる流れから上抜けておらず、この日足の上値抵抗は70.00-10にあります。また、9/24に付けた68.64を直近安値として下値を切り上げて来た流れから10/28の陰線が下抜けて終えており、新たな下落リスクが点灯中です。この日足の上値抵抗は69.60-70にあります。30日現在、69.00-10にある、強い下値抵抗をかろうじて守っていますが、これを割り込んで終えた場合は、日足、週足ともに形状が悪化して下値余地がさらに拡がり易くなります。逆に70円台にしっかり乗せて終えた場合は日足の形状が改善して下値リスクが軽減されますが、この場合でも71円台を回復し絵終えない限り、下値リスクを残します。

日足の上値抵抗は70.00-10、70.60-70、に、下値抵抗は69.00-10、68.50-60にあります。21日、120日移動平均線は69.83と69.61に位置しており、これらを下抜けて下値リスクが点灯中です。また200日線は68.45に位置しており、下値抵抗として働く可能性がありますが、日足の形状が悪化して下値リスクが高い状態にあるので強い下値抵抗として働かない可能性も高いと見られます。

一方、週足を見ると、先週足は小陽線で切り返して上値トライの可能性を残しましたが、今週はこの陽線の値幅を既に切り崩しており、下値余地が拡がる可能性に注意が必要です。また、3月に付けた59.51を基点として下値を切り上げて来た流れから下抜けており、短期トレンドは71円台を回復しない限り、大きく変化しません。週足の上値抵抗は69.80-90、70.20-30に、下値抵抗は68.50-60、66.70-80にあります。31、62週移動平均線は68.57と68.98に位置しており、これらを下抜け切れていませんが、短期トレンドが弱い状態にあるので、すり抜ける可能性に注意が必要です。68円割れで越週した場合は中期トレンドが“弱気”に変化して66円方向への一段の下落リスクが生じます。

NZ/円、下値リスクが点灯中。68.50割れで終えた場合は一段の下落へ。

10/29現在、31週移動平均線は68.57に62週線は68.98にあり、中期トレンドは“NZやや強気”を維持している。

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