ランド円レポート月曜版
〇ランド円、安値6.30、高値6.42レベルとなり狭い値幅での取引に
〇先週のランドは水曜までほぼ動かず15日木曜の欧州市場序盤に下げる
〇南アのラマポーザ大統領による経済復興計画を前にポジション調整の売りが出ていた様子
〇今週は6.30レベルをサポートに6.45レベルをレジスタンスとする週と見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが「比較的狭い値幅での底堅い動きを考え、6.30レベルをサポートに6.50レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.30レベル、高値が6.42レベルとなり、予想レンジの中で更に狭い値幅での取引となりました。
先週のランドは、水曜まではほとんど動かず15日木曜の欧州市場序盤にやや下げたのですが、これは南アフリカのラマポーザ大統領による経済復興計画を前にポジション調整の売りが出ていた様子です。計画自体は80万人の雇用創出、失業給付金の3か月延長、インフラ投資といったものが柱でした。更なる財政悪化につながるリスクはあるものの、まずは経済復興という方向を示しましたが、発表後の反応は鈍く想定範囲内という見方だった様子です。週末の引けにかけては計画発表前に売りが入った分の買い戻しというポジション調整によるものだったと見られます。
ランド円は10月に入ってから横方向の動きを続け、もみあいのレンジも狭めと全く方向感の出ない状況となっています。今週も南アフリカ国内では目立った材料がありませんが、先週は中止となった大統領選TV討論会の内容次第では金融市場に動きが出てくる可能性があります。その場合、ドルランドやランド円にも動きが出てくる可能性はあるものの日本時間では金曜10時と週末直前の開催となることから、逆に動きにくくする材料ともなり得ます。
他にはこれと言ってトピックスも無いのでテクニカルに移りますが、今週は長期チャートとしてランド円の月足チャートから見ていきましょう。
日足や週足で見ても今年のコロナショック後は順調に上がってきているランド円ですが、月足で見ると2018年高値からの大きな下降チャンネル(ピンクの平行線)の中にいますし、2016年安値からの水平線(青)の水準を見ると、今年6月以降はこの水平線を上抜け仕切れないでいる点は長期的な観点からはやや気がかりといった感じがします。このあたりは頭の片隅に置いておく程度でよいでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
動いていないことがわかりますが、今週も大きなトライアングル(ピンク)の中で、過去2週間のレンジ(青の水平線)の動きを繰り返すと見ることが妥当そうです。今週は6.30レベルをサポートに、6.45レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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