『テクニカル主導で堅調推移。200日線を8ヵ月ぶりに突破』
〇南ア円転換線をバックに堅調推移、貴金属市場の上昇にも支えられ200日線突破6.47まで上昇
〇南ア円テクニカルには持ち直しの兆し見えるも、ファンダメンタルズ弱く上値は限定的か
〇南ア円相場の反落がメインシナリオ
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.30ー6.60
今週のレビュー(10/19−10/23)
今週の南アフリカランド円相場は、週初6.37円で寄り付いた後、早々に週間安値6.36円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、@堅調な株式市場を背景としたリスク選好のドル売り・円売り圧力(米追加景気対策期待の高まり)や、A金や銀、銅など貴金属市場の底堅い動き、B強力なレジスタンスとして市場参加者に意識されてきた200日移動平均線の8ヶ月ぶり突破(終値ベースで200日線を突破したのは2020年2月21日以来)、C上記Bを背景としたテクニカル的な地合いの強さが支援材料となり、週末にかけて、週間高値6.47円まで上昇しました(9/18以来、約1ヵ月ぶり高値圏)。引けにかけて小反落するも下値は堅く、結局6.46円前後での越週となっております。
来週の見通し(10/26−10/30)
南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、週末にかけて、約1ヶ月ぶり高値となる6.47円まで上昇しました。この間、一目均衡表雲上下限やボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線及び基準線、200日移動平均線を突破するなど、テクニカル的に見て、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております。目先は9/18に記録した高値6.50円を突破できるか否かに注目が集まります。
但し、ファンダメンタルズ的に見ると、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(電力負荷制限→景気鈍化の悪循環)、B米中対立激化懸念(米中対立先鋭化は中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響をもたらす恐れ)、C新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(資産現金化需要の高まりを通じて貴金属市場低迷→南アフリカランド下落の波及経路)、D南アフリカ中銀による根強い追加緩和観測など、南アフリカランド売りを想起させる懸念材料が残っています。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的に持ち直しの兆しが見られるものの、ファンダメンタルズ的な弱さが続伸を阻むシナリオが想定されます(上値余地は限定的)。新型コロナウイルスや米中対立に関するヘッドライン、株式市場及び商品市況(特に貴金属市場)の動向、南アフリカの主要経済イベントの結果(10/28に予定されているムボウェニ南ア財務相による中間予算の発表や、南ア9月消費者物価指数、10/29の南ア9月生産者物価指数、10/30の南ア9月貿易収支など)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。
来週の予想レンジ(ZARJPY):6.30ー6.60
注:ポイント要約は編集部
南アフリカランド円日足
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:山中 康司
2020.10.26
ランド円ショートコメント(2020年10月26日)
先週のランドは、特に材料があったわけではありませんが、動き自体が乏しい中で10月高値を上抜ける動きとなったテクニカルな要因が大きかったように思います。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:山中 康司
2020.10.19
ランド円レポート月曜版(2020年10月19日)
先週のランドは水曜まではほとんど動かず15日木曜の欧州市場序盤にやや下げました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。