シカゴポジション(CME)252
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年10月13日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴは上記4通貨に関し、NZドルを除きドルショートを減らしてきました。ユーロはまだ15万枚以上のユーロロングをキープし、ロングに切り替えたのが3月中旬、それ以降のポジション積み上げですので、コストが良い可能性高く、ここ数週間のポジション調整は利益確定の動きと思います。円は3月乱高下時に円ロングに切り返し、直ぐに3万枚越えまで増やしましたが、その後は半年以上に亘り2〜3万枚のロングで横這っています。ドル先安観がまだ完全に持てない状況の様です。オセアニア通貨はそれより更に遅れて米ドルショートに切り替えてきましたが、ネットポジションで豪ドル1万枚以上、NZドル8000枚以上をキープできていないので、この通貨ペアもドル先安に確信が無いようです。まだドル全面安の相場展開になるには時間がかかりそうです。
シカゴはNZドルロングを前回に続き増やしてきました。差引1,400枚のロング増で、ネットで6,500枚に乗せてきました。目安としているネットポジション8,000枚目前となっています。仮に8,000枚を越えても1〜2週間では意味がなく、その後数週間に亘り1万枚を超えるロングの積み上げがあると、NZドル先高観が高まります。さて、内訳は3,500枚のロング増、2,100枚のショート増ですので、豪ドル同様にポジション総枚数の増加は先々の相場を動きかす要因としては好ましいものです。チャートを見ると、高値からの横サポートである黒のラインが0.6740、赤の横サポートが0.6510にあるので、今週もこのレンジで横這いになりそうです。
実際の相場は、先週時点での0.6570〜0.6880にあるNZドル高トレンドラインの下限を這うように上昇しており、まだ下ヒゲで僅かにサポートをきる状態を続けています。今週は0.6590〜0.6900レンジになっているので、引き続き底割れしそうになっていますが、かろうじてサポートを守り切っています。日々の終値でこの下限を切ると、シカゴもNZドルロングを落としてくる可能性が高まります。切った場合は0.6540、0.6500〜10、0.6450の順にサポートがあります。上値は0.6660〜70、0.6710の順に抵抗線があり、後者を越えて終わらない限り、NZドルのサポート切れリスクが高いまま残っています。オセアニア通貨はやや米ドルが強くなっている状態で、NZドルがサポートを維持しているので、豪ドルとNZドルのどちらか1通貨がサポートを切ると、追随する形になりそうです。勿論、逆もあり得ます。
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
(1NZドル=0.6616米ドル、10月19日14:30)
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