200日移動平均線に続伸を阻まれ反落。続落リスクに要警戒
〇南ア円6.44まで上昇後200日線に上昇阻まれ、貴金属下落等も重石、6.29まで急落6.36前後で越週
〇テクニカルの地合い強くも200日線突破可否に注目集まる
〇ファンダメンタルズは売り材料多い
〇南ア円反落がメインシナリオ
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.20ー6.50
今週のレビュー(10/12−10/16)
今週の南アフリカランド円相場は、週間6.43円で寄り付いた後、早々に週間高値6.44円まで上昇しました。しかし、強力なレジスタンスとして市場参加者に意識される200日移動平均線をバックに伸び悩むと、@世界的な新型コロナウイルスの感染拡大懸念や、A上記@を背景としたリスク回避ムード、Bトランプ米大統領による中国企業への制裁報道(米中対立先鋭化は中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響をもたらす恐れ)、C金や銀など貴金属市場の反落(金価格下落→南アランド売り)、Dラマポーザ南ア大統領の演説終了(材料出尽くし感)が重石となり、週後半にかけて、週間安値6.29円まで反落しました。引けにかけて持ち直すも上値は重く、結局6.36円前後での越週となっております。
来週の見通し(10/19−10/23)
南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、10/9にかけて、約3週間ぶり高値となる6.45円まで上昇しました。この間、一目均衡表雲上下限や、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線及び基準線を上抜けするなど、テクニカル的に見て、「地合いの強さ」を印象付けるチャート形状となっております。但し、今週は200日移動平均線に続伸を阻まれる形で反落に転じており、目先は同水準を突破できるか否かに注目が集まります。
ファンダメンタルズ的に見ると、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(電力負荷制限→景気鈍化の悪循環)、B米中対立激化懸念(米中対立先鋭化は中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響をもたらす恐れ)、C新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(欧米を中心に感染再拡大傾向→資産現金化需要の高まりを通じて貴金属市場低迷→南アフリカランド下落の波及経路に要注意)、D南アフリカ中銀による根強い追加緩和観測など、南アフリカランド売りを想起させる懸念材料が引き続き沢山残っている状況です。
以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的に持ち直しの兆しが見られるものの、ファンダメンタルズ的な弱さが続伸を阻むシナリオが想定されます。新型コロナウイルスや米中対立に関するヘッドラインや、株式市場及び商品市況(特に貴金属市場)の動向を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします(200日移動平均線をバックに上値の重い展開が続くと予想。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や、それに伴うリスク回避的な動きが南アランドの重石に)。
来週の予想レンジ(ZARJPY):6.20ー6.50
注:ポイント要約は編集部
南アフリカランド円日足
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