ユーロドル1.19台 イベント後の売買一巡後ドル売り再開
〇ユーロドル昨晩乱高下の後上昇に転じ、夕刻1.19台を回復
〇安倍首相辞任報道でのドル円下落前にユーロ円は一時126.77まで上昇
〇昨晩のパウエル議長講演で米インフレ目標修正、為替乱高下するも材料としては消化済か
〇週明け休暇明けの市場参加者が揃ったところで7月相場の再開となるか要注視
28日の東京市場でユーロドルはほぼ一方向で上昇。昨晩のパウエル議長講演後の乱高下一巡後は、米長期金利が高止まりを続ける中で主要通貨に対するドル売りが再び優勢となりました。
ユーロドルは、朝方は1.1820近辺で軟調に推移しましたが、昼前から上昇に転じ、その後はほぼ一方向で値を上げる展開となり、夕刻1.19台を回復。東京時間18:30現在は1.1905-10レベルでの取引です。
昨晩注目されたパウエル議長の講演での発言は、ハト派的であったことは予想通りだったものの、インフレ目標の修正(2%の目標を一定期間の平均的なものと変更し、一時的に上回っても金融緩和を継続)は多少のサプライズとなり、発表、ユーロドルは1.19近辺まで急騰、しかし直後にインフレ期待による米長期金利急上昇を受けてユーロドルも急反落、1.1763レベルまで値を下げる荒い値動きとなりました。
為替の売買一巡後も米長期金利が上昇、高止まりを続ける中で、ドルが主要通貨に対して売られる動きとなり、ユーロドルは1.1920まで上値を伸ばす動きとなりました。
尚、午後に入って安倍首相辞任報道が伝わったことでドル円も下落しましたが、それまでの間ドル円は米長期金利に歩調を合わせる形で上昇したために、ユーロ高と円安が同時に発生した午後一番にユーロ円は一時126.77まで上昇する場面がありました。
テクニカルにはユーロドルは21日移動平均線を上放れ再びユーロ買い地合いが強まっています。
ドルが再び全面安となっている背景は、パウエル発言の材料消化を終わり、一巡後に従前と変わらな
い米国の金融緩和姿勢の継続、米中関係の険悪化、足元米経済指標の不冴え等米国の不安材料に再び焦点がシフトしたことが背景と考えられます。
週明けには休暇明けの市場参加者もほぼ出揃うものと考えられ、7月の株高、ドル安相場が再開されることとなるか注目されます。
序盤の欧州主要株価指数はまちまち。今晩この後は21:30に米7月卸売在庫、個人所得、個人支出、PCEコアデフレーター、22:45に8月シカゴ購買部協会景気指数、23:00には8月ミシガン大消費者信頼感指数の発表が予定されています。
ユーロドル日足
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