NZ/円、短期は“NZ強気”。69.00割れの越週で短期トレンドに変化。
今週はNZ独自の材料がありませんでしたが、世界経済の先行きに不透明感が強まる中で、EUでは7500億ユーロ規模の復興基金の合意を見てユーロ買いが強まる一方、米国内では感染者の拡大が止まらず、景況感の悪化懸念を受けてドル全面安の動きとなっています。NZドルは対米ドルで今年1月以来の高値となる0.67台乗せを見ましたが、対円では7/23に付けた71.67を直近高値として上値を切り下げています。為替市場は米中関係の悪化、米国内の感染拡大による景況感の悪化などを受けてドル全面安、円高の動きが強まっています。
チャートを見ると、日足は、3月に付けた59.51を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、6/8に付けた71.67と7/23に付けた71.67で二番天井を確認した可能性も点灯しており、神経質な展開となっています。日足の下値抵抗が69.50-60、68.90-00にありますが、69.50割れで終えた場合は下値リスクが点灯、68.90割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段のNZ下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は70.20-30、70.50-60、71.00-10にありますが、71.70超えで終えれば一段の上昇に繋がり易くなります。21日移動平均線は70.37にあり、若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。120日、200日線は67.27と68.80にあり、短期トレンドの変化は認められません。
一方直近の週足は上ヒゲがやや長く実体の小さい陽線で終えています。上値トライに失敗して押し戻された形ですが、下値を切り上げる流れを維持しており、上値トライの可能性を残した状態です。この週足の下値抵抗は69.00-10にありますが、割り込んで越週した場合は短期トレンドが変化します。一方で、2018年12月に付けた78.86を基点とするレジスタンスラインの上値抵抗が70.60-70にあり、これを実体ベースでは上抜けておらず、下値リスクへの警戒も必要です。
71円超えで越週すればもう一段上値余地が拡がり易くなりますが、2017年7月に付けた83.91を基点とするレジスタンスラインの上値抵抗が72円台にあり、72.50超えで越週するまでは下値リスクを残します。今週の週足の上値抵抗は70.60-70、71.60-70、72.50-60に、下値抵抗は69.50-60、69.00-10にあります。31週、62週移動平均線は68.20と69.12にあり、中期トレンドをサポートしていますが、69円割れの越週で短期トレンドが変化、68円割れで越週した場合は中期トレンドも変化して一段の下落に繋がり易くなります。
NZドル/円【週足】
7/30現在31週移動平均線は68.20に62週線は69.12にあり、中期トレンドは“NZやや強気”を維持している。
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