豪ドル/円、短期は“豪ドル強気”を維持。上値追いにも限界か。
29日に発表された豪第2四半期CPIは前期比▼1.9%、前年比でも▼0.3%と市場予想ほどの低下とはなりませんでしたが、1948年の統計開始以降で最大の落ち込みとなりました。また、30日に発表された6月の住宅着工許可件数も前月比▼4.9%と8年振りの低水準でした。予想の範囲内で為替相場には影響がありませんでしたが、足元ではコロナウィルス感染第二波による感染者の急増が世界経済の先行きに不透明感をもたらしていることや、米第2四半期GDPが▼32.9%と、過去最大の落ち込みとなったことから、ドル売りが進む中で豪ドルは対ドルで2019年2月以来の0.72台乗せを見ましたが、対円では上値を抑えられる展開となっています。
チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.91を直近安値として下値を切り上げる流れを維持して来ましたが、75.50-60にあった日足の抵抗を若干下抜けた位置で推移しており、日足の形状がやや悪化し始めています。また、6/9に付けた76.79と7/22に付けた76.87で短期的な二番天井を確認した可能性も生じており、下値リスクにも注意する必要があります。現状は75.00-10、74.50-60にもう一段強い抵抗がありますが、74.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。逆に76円台に戻して引けた場合は、日足の形状が安定して再び上値トライの動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は76.10-20、76.60-70にあります。21日、120日、200日移動平均線は75.08、71.03、72.48にあり、全てを上抜けた位置をキープしており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は、上ヒゲが長く実体の小さい陽線引けとなり、上値トライに失敗して押し戻されて引けています。下値を切り上げる流れを維持していますが、今週はこのサポートラインの下値抵抗が75.40-50にあり、この下で越週した場合は週足の形状が悪化して下値リスクが点灯します。さらに74.50割れで越週した場合は短期トレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。今週の週足の上値抵抗は76.70-80、77.80-90に、下値抵抗は75.40-50、75.00-10、74.00-10にあります。31週、62週移動平均線は71.73と72.92にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
豪ドル/円【週足】
7/30現在31週移動平均線は71.73に、62週線は72.92あり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに入っている。
オーダー/ポジション状況
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