米雇用統計を注視、レンジ抜けの可能性は!?(7/2夕)

2日の東京市場は、レンジ取引。NY時間に予定されている米雇用統計発表をにらみ、取引は手控えムードで動意も乏しかった。

米雇用統計を注視、レンジ抜けの可能性は!?(7/2夕)

米雇用統計を注視、レンジ抜けの可能性は!?

〇ドル円107円台半ばでのレンジ取引
〇本日東京では2か月ぶり「100人超」の感染者、第二波懸念強まる
〇米国で感染拡大はあるものの今のところ市場は経済指標重視、三連休で拡大の場合流れが変わる可能性も
〇今晩の米雇用統計注視
〇欧米時間のドル円予想レンジ106.80-108.20

<< 東京市場の動き >>

2日の東京市場は、レンジ取引。NY時間に予定されている米雇用統計発表をにらみ、取引は手控えムードで動意も乏しかった。

ドル/円は107.40-45円で寄り付いたのち、やや小緩むと前日記録したドル安値を更新。107.30-35円へと軟化したが、日米株価が乱高下をたどりつつも最終的に小高く推移したこともあり、下値はそこまで。その後は107.30-55円といったレンジ取引となり、明確な方向性が観測されるまでには至らなかった。16時現在では107.45-50円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米ファンダメンタルズ」と「米中の対立」について。
前者は、6月のISM製造業景況指数が予想を上回るなど全般的に好数字。注目されていた同ADP雇用統計は当月分が期待ほど伸びなかったが、前月の改定値が大きく改善されている。ただ、反面で米国の南部や西部を中心に新型コロナウイルスの感染者数が急増。グーグルが今月予定していた米国のオフィスの再開を延期するなど、先行き不安を感じさせる要因も少なくない。

対して後者は、香港メディアが、香港で「国家安全維持法に抗議するデモを決行され1万人以上が参加し370人が逮捕された」などと報じるなか、その香港情勢をめぐり米中の対立が再び観測されている。米商務長官が「企業は香港の拠点維持を再考する可能性」などと発言したほか、バイデン氏も自身が大統領に選出された際には、中国に新たな経済制裁を科す考えを示していた。さらに、米下院は、香港国家安全維持法を実施する中国政府当局者と取引のある銀行に制裁を科す法案を全会一致で可決している。

<< 欧米市場の見通し >>

本日、東京で新型コロナの感染者が2ヵ月ぶりの「100人超」となるなど、各国で「感染第2波」への懸念が高まっている。もちろん、米国についても例外ではないが、同国においては、ここ最近発表される経済指標が良好であることをより重視、そして好感する傾向がうかがえる。したがって、本日もマーケットの関心が高い6月の米雇用統計が好数字を示せば、それを好感してドル買い・円売りで反応する可能性もありそうだ。しかし、「独立記念日」を含め、米国は明日から3連休となる。観光地などへ人が集中することで、ただでさえ根強い「第2波」への懸念がさらに強まれば、来週以降流れが一変したりすることがあっても不思議はないだろう。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「雇用を含めた米ファンダメンタルズ」など注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。また、今週は連日重要な米経済指標の発表が相次いでいるが、本日はそのなかでもとくに関心の高い6月雇用統計が発表される予定だ。ちなみに、前月プラス250万人の「ポジティブサプライズ」を記録した非農業部門雇用者数は今月さらに改善し、プラス300万人程度になるとの見方が有力視されている。

テクニカルに見た場合、昨日6月9日以来の108円台を一時回復したものの、結果として上抜けは失敗に終わった。ただ、それ故に先日まで何度か報じていた「ドル高値109.85円を中心としたシンメトリー(左右対称形)の形成」が、さらに現実味を増してきた感も否めない。やはりしばらくは107-108円を中心としたレンジ取引なのだろうか。
ただし、再び108円台をしっかりと回復した場合には移動平均の200日線も位置する108.40円レベルの攻防が注視される反面、底割れの際には5月と6月それぞれの安値が位置する106円前後がターゲットに。

本日は、5月の貿易収支や6月の雇用統計といった注目の米経済指標が発表される予定となっている。前述したように、今週発表される米経済指標は好数字が多いうえ、本日発表される雇用統計などにしても改善期待が強い。よって、予想ほどの数字にならなかった場合など、どちらかというと悪い数字の場合の反応に注意を要するなどとした声も市場からは聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは106.80-108.20円。上方向は、昨日示現した高値108.16円の攻防にまずは注視。超えれば、フィボナッチでみたテクニカルポイントのほか、移動平均の200日線も位置する108.40円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値にあたる107.30-35円が最初のサポート。底堅いイメージだが、割り込めば107円割れトライも。

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ドル円日足

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