NZの2020年第1四半期GDPの予想
(今回発表予想)6月17日9時30分現在
NZの2019年4Q・GDPは前期比・前年比共にほぼ予想通りでした。既に前四半期の個別経済指標はほとんどが発表済ですので、エコノミストの予想中間値も大きな誤差がないと思います。その2020年1Qはコロナウィルスの影響で前期比はマイナス、前年比でもほとんどゼロ成長の予想になっています。この数値から大きく振れない限りはあまり相場の材料視はされないと思われます。
NZは先進国では先駆けて新規感染者ゼロを数週間継続したことから、国内に限り経済活動は全てコロナ以前に戻っています。他国がまだ回復中なので、貿易面や国境超えの旅行では障害が残っていると思いますが、内需の回復はかなりの速度で進展していくと思われ、第3四半期以降の明るさは他国を凌駕すると思います。その意味で相場は株式・為替共にNZドルには好材料の感じがしますが、どの段階でこれを消化していくのか注目されます。
(ご参考)
2020年5月6日発行のNZ中銀のコロナウィルスによる経済への影響分析で、以下を述べています。
警報4は全ての活動がロックダウン
警報3は貿易活動の制限
上記以外では、海外旅行に対する国境閉鎖、国内旅行の制限、大規模な集まりや公的な集まり、と区分けしています。(以上の出所:NZ中銀HP)
そして6月央にレベル1まで下げました。
表の見方は1四半期間のロックダウンは四半期GDPを37%下げるとの推計です。上記5月の中銀発表時まで、ロックダウンが4.5週間経過し(注:3月26日からロックダウン開始)約100億NZドルを失い、年率GDPベースで3.2%下げたと中銀は推計しています。NZの警報4は75日間、警報2は26日間で計101日経過で海外旅行に関する国境閉鎖のみとなっています。
NZドル米ドル相場はシカゴポジション234内で、大きな流れはNZドル安トレンドである0.6000〜0.6860米ドルで推移しています。短期的にはNZドル高で推移し、0.64米ドルを割ると一段安の調整入りになるとしましたが、今週の火曜日以降はこのサポートを守っています。5月中旬底値から上げたサポートが現在0.6440米ドル付近にあり、下抜けかけていますので、0.64割れの終値を確認すると、0.6350、0.6320、0.6240〜50、0.6200、最後は0.6100米ドルの順にあるサポート狙いになります。上値は0.6440米ドルを維持できていれば、0.6530、0.6620〜30米ドルの抵抗線を試せる流れになります。従い、短期は0.6100〜0.6630米ドルのNZドル高トレンド内にいて、その分岐点が0.6400〜40米ドルゾーンになっています。
(6月17日13:40、1NZドル=0.6448米ドル)
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