人民元2008年以来の安値
今週は色々と中国に注目が集まっていますが、昨日全人代において香港の治安強化を目的とした国家安全法が採択されました。コロナウイルス感染者拡大防止を名目として香港では9人以上の集会が禁止されている中、一昨日は全人代における一連の規制強化に反対するデモに1000人以上が参加し300人以上が逮捕されました。
米国ではこうした動きに対してけん制する発言が続いていますが、27日夜にはポンペオ国務長官が「香港の自治失われた」と発言し、今後のトランプ大統領の発言に注目されます。
また中国では最近人民元安に誘導する動きが目立ち、今週の人民元は昨年の安値(ドル高値)を更新し、2008年2月以来の人民元安値をつけています。
以下のチャートは、一般に取引できるオフシュア人民元(USDCNH)の月足チャートです。
オンショアと同様の動きをする管理相場なので、テクニカルなターゲットという分析には無理はあるものの2014年2月に人民元が高値をつけて以降は大きな人民元安の流れとなっていて、フィボナッチ・エクスパンションで上昇N波動(ピンク)の100%エクスパンションを計算すると7.2081(青のターゲット)とかなり現在の水準に近い価格が出てきます。
ここで止まらないと次のターゲットとして7.4724という水準も出てきますが、この人民元安もおそらく米国としては看過できない問題でしょうから、併せてトランプ大統領の発言が気になるところです。
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