英米休場で基本小動き、米中対立に依然注目(5/25夕)

週明け25日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、本日はロンドンやNYに加え、アジアでも休場となった先が多く、積極的な売買は手控えられている。

英米休場で基本小動き、米中対立に依然注目(5/25夕)

英米休場で基本小動き、米中対立に依然注目

〇アジア時間海外の休場多く、ドル円底堅くも小動き
〇ロンドン、NY休場、海外時間も小動きを見込む向きが優勢、「薄商い=荒れ模様」の展開懸念の声も
〇海外時間ドル円予想レンジ107.30-108.00リスクは下方向を意識か

<< 東京市場の動き >>

週明け25日の東京市場は、ドルが小高い。ただ、本日はロンドンやNYに加え、アジアでも休場となった先が多く、積極的な売買は手控えられている。

先週末は、朝鮮中央通信が久しぶりに北朝鮮・金委員長の動静を報じたことが観測されるなか、香港情勢などをめぐる米中間の対立激化も改めて話題に。また、アルゼンチンによる9度目のデフォルトや、G7サミットは6月下旬に対面式で実施されることも明らかとなっていた。
そうした状況を踏まえた週明けのドル/円は、107.50-55円と前週末のNYクローズと大差ないレベルで取引開始。結局、同レベルが日中安値となり、ドルは小高く推移したものの、上値も限られた。アジア時間もシンガポールやインド市場などが休場となったことで、取引も全般的に乏しく、とくに終盤にかけては107.60-75円をコアレンジとした凪商状をたどっている。16時現在では107.70円前後で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中対立」と「日本の緊急事態宣言解除」について。
前者は、週末を中心として香港情勢などをめぐる米中間の対立激化が改めて話題に。米大統領補佐官が「香港安全法制導入なら中国に制裁を科す可能性がある」と述べた反面、中国サイドは王外相が「中国を中傷する政治ウイルスが広がっている」、「外部勢力が香港に干渉し重大な危害を加えている」などと指摘したうえで、「米国の中国を変えようという希望的観測は無駄」、「米中関係は新たな冷戦の瀬戸際」−−などと、なかなか厳しい発言を連発していたようだ。

対して後者は、週末に政府要人から「政府は緊急事態宣言を25日に全面解除」との発言が聞かれるなか、実際に本日早朝、西村再生相による「緊急事態宣言の解除宣言を諮問、全都道府県での解除を諮問」との説明が聞かれている。このあと正式に解除が発令される見通しだ。なお、そうしたなか毎日新聞の世論調査で、安倍内閣の支持率が27%となり、今月6日に行った前回調査の40%から急落したことが思惑を呼んでいた。朝日新聞の調査でもほぼ同様の結果に。

<< 欧米市場の見通し >>

新型コロナウイルスが引き続きマーケットのメインイシューであるものの、主要な欧米市場の多くは「第2波襲来」を懸念しつつも経済活動の再開に動いている。そのため、ここ最近は派生的な要因であるワクチン開発をめぐる動きや、米中間の対立などに市場の関心が移行しているようだ。なかでも後者は、端を発したのはコロナ関係の話題だったが、そののち様々な分野へと広がりをみせ、足もとは台湾や中国を中心とした対立が強まっている感を否めない。いずれにしても、さらなる対立の深化などには要注意だろう。

材料的に見た場合、「貿易のほか香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「コロナ治療薬をめぐる動き」など、注目要因は非常に多い。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「新型コロナウイルス」関連のニュースだが、前述したようにかつてとは様相が異なり、最近の注目は「ワクチン開発をめぐる動き」や「米中間の対立」などとなる。なお、本日はロンドンやNYが休場となることで、小動きを見込む向きが優勢。ただ、「薄商い=荒れ模様」の展開を懸念する声も聞かれていた。

テクニカルに見た場合、ドル/円は過去1ヵ月程度の大レンジと、同2週間程度の小レンジという2つのレンジを形成している。ちなみに後者は、106.74-108.09円という1.3円ほどで、まずはその小レンジ放れのタイミングと方向性に要注意だ。リスクということでは、下方向を意識している向きが多いようにも見受けられるものの、簡単に割り込んでいくイメージは乏しい。

本日は、英米市場の休場もあり、目立った経済指標発表などの予定なし。全般的には新規材料難か。
しかし、いま現在、中国では全人代が開催中。前週末には「香港国家安全法案」をめぐり香港でデモが発生したほか、米国による対中強硬スタンスも改めて示されている。今度は中国サイドの出方に注目だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.30-108.00円。本日東京高値を含めた107.80円前後をめぐる攻防に注視。前週末の東京も同レベルが抵抗になっていた。上抜ければ、直近高値の108.09円や200日線が位置する108.25-30円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、107円半ばに弱いサポートが位置するものの、明確な下値メドとなると前回安値107.34円か。ただ、割り込んでも取り敢えずは底堅いイメージ。

英米休場で基本小動き、米中対立に依然注目

ドル円日足

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